「X-Power Gym」:理性と力強さが交錯するフィットネス空間

Fei Fangによる極限までシンプル化されたデザイン

「X-Power Gym」は、Fei Fangによるフィットネススペースのデザインプロジェクトである。このデザインは、「X」の要素を空間全体に浸透させ、ジムとの衝突から生まれる「理性」を追求することを目指している。

プロジェクトの名前「X-Power」がデザインデスクに置かれたとき、デザイナーたちはすぐにこの空間に「X」の要素を浸透させることを決定した。それは単に機械的にコピーするのではなく、解体、解釈、再形成することを意味する。それは神秘性と未知を象徴し、ジムと衝突するとどのような火花が生まれるかを問いかける。アイデアの衝突の後、答えは「理性」であった。

デザイナーたちは、ジムの空間を前例のないほど理性的に作り上げた。曲面や弧線は一切なく、灰色を主調とし、極限までシンプルな照明を用いて、数学の公式における「X」の理性を全空間に解釈させた。使用可能なデザイン要素は、長方形、折れ線、面光源の3種類に単純化された。全空間における減算は、デザインの難しさと突破口である。

元々の建物は良好な採光面積と床ガラスを持っていた。デザイナーたちは、垂直造形を通じて光の角度を変え、機械的な感覚と力強さを反映させた。自然光は全体の扇形の隙間から入り、一定の角度で地面に注がれ、天井面の同じ形状と響き合う。それは清潔で、一切の引きずりがなく、冷静さを保つまでに理性的である。

夜間の光の演出では、LEDの点光源の使用を大幅に減らし、線光源と面光源の比率を増やした。折れ線の隙間から細い線光源が見え、天井には複数の長方形で構成された面光源フィルムが比例して配置され、隠れた光源を用いて力線の下の影を強調した。

長方形のブロックを壁に埋め込むことで、セメントの流れる質感を作り出した。同様の技術は、入口やフリーフォースエリアの仕上げにも応用された。同時に、光はフィットネス空間のデザインにおいても考慮すべき焦点である。

このプロジェクトは、「X」の理性を強調しているが、その形状は空間に直接反映されていない。デザイナーたちはそれを分割し、組み合わせ、V字型の折れ線と長方形で壁を形成した。天井面は下方に伸びる四角形で構成され、荒いテラゾの柱が遷移を形成した。「X」は空間のすぐれた角に砕かれ、力強さが空間のすぐれた隙間に入り込んだ。

このデザインは、2020年にA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞のブロンズを受賞した。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、優れた技術力と創造力を発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にすることで評価される。

このプロジェクトは、2019年7月に昆明で開始され、同年9月に完成した。全体のプロジェクト面積は520平方メートルである。著作権はFei Fangが所有している。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Fei Fang
画像クレジット: Image #1: Photographer Chuan He, Lobby, 2019. Image #2: Photographer Chuan He, Strength Training Area, 2019. Image #3: Photographer Chuan He, Private Parish, 2019. Image #4: Photographer Chuan He, Aerobic Training Area, 2019. Image #5: Photographer Chuan He, Lockers, 2019.
プロジェクトチームのメンバー: Fei Fang Xiaolin Yang Xingpeng Zhu
プロジェクト名: Xpower Gym
プロジェクトのクライアント: Fei Fang


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