自然光と素材が織りなす「陽だまりの住空間」

デザイナーChien Ting Chenが描く、自然と共生するレジデンシャルアパートメント

自然光が溢れる室内で、素材の質感と色彩が自由に広がり、生活の息吹を紡ぎ出す。そんな自然と共生する住空間をデザイナーChien Ting Chenが実現した。フレームレスのガラスにはアーチ型の加工が施され、空間のエッジを優しく包み込む。その結果、高齢者にとっても安全に利用できる機能的な空間が生まれた。

この住空間の最大の特徴は、「光」と「素材」が織りなす対話である。視覚的なフィールドを開放し、生活空間が光、木材、石材の最高の舞台となる。シンプルで自然なトーンが自由に家中に広がる。

自然光が生活空間を自由に動き回るように、余分な壁やフレームラインを取り払った。その結果、生活の各セクションが日光を享受し、窓外の風景を楽しむことが可能となった。木材や石材を大量に使用し、自然のテクスチャを表現。順序と色の分割を通じて、テクスチャの使用が豊かで多様になった。

また、高齢者のケアニーズを考慮し、バーカウンターや書斎、廊下の入口などの角には木材とガラスの美しい曲線が描かれ、鋭利なエッジがないようにした。アーチ型のデザインは洗面スペースにも採用され、より広い視野を提供し、車椅子の使用スペースを確保した。

このデザインのテクニカルスペックでは、自然のテクスチャと光の調和のとれた美感を強調し、フレームライン構造からの視覚的な負担を排除しようと試みた。曲線のガラスデザインを通じて視野を最大限に拡張し、公共エリアのフレンチウィンドウや収納デザインでのフレームやハンドルの使用を減らし、幾何学的な比率の調和とバランスを適用して、視覚を最もシンプルな外観に集約した。

この住空間の魅力は、自然光の比率が非常に大きいことである。公共領域の窓は床から天井までの窓を使用し、豊富な日光を取り入れる。玄関から部屋の中へと進むと、キッチン、リビングルーム、書斎へと視線がスムーズに移動し、暗から明へと変化する光と影が視覚体験を豊かにし、空間のスケールを広げ、深める。

このプロジェクトは2019年に台湾で開始され、同年中に完成した。余分な壁やフレーム、空間を取り払い、日光が生活空間を自由に動き回るようにした。木材や石などのテクスチャは、順序と色の分割を通じて豊かで多様な外観をもたらした。バーカウンターや書斎、バスルーム、廊下の入口などの角では、アーチ型の曲線が鋭いエッジラインを置き換え、視野を広げ、車椅子の使用スペースを確保した。

このデザインは、2022年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザインアワードでアイアン賞を受賞した。アイアンA'デザインアワードは、プロフェッショナルで産業要件を満たすように設計された、実用的で革新的な創造物に授与される。業界のベストプラクティスと適切な技術特性を統合し、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することで評価される。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Chien Ting Chen
画像クレジット: Chien Ting Chen
プロジェクトチームのメンバー: Chien Ting Chen
プロジェクト名: Bathed in Sunshine
プロジェクトのクライアント: DSEN


Bathed in Sunshine IMG #2
Bathed in Sunshine IMG #3
Bathed in Sunshine IMG #4
Bathed in Sunshine IMG #5
Bathed in Sunshine IMG #5

デザイン雑誌でさらに詳しく読む