アヌシュリ・ジャインのデザインは、自然の要素を取り入れた住空間を創り出すことに重点を置いている。彼女のプロジェクト「Sea to Sky」は、海と空をテーマにしたアパートメントで、そのデザインのインスピレーションは、村上春樹の引用「空は一筆ずつ、深い夜の青に染まっていく」から来ている。
このアパートメントのユニークな特性は、クライアントの要望に基づいて設計されている。クライアントは、都市の喧騒から離れた豪華なバンガローに住む感覚を求めていた。そのため、ジャインは、古代インドと現代インド、そしてヨーロッパの要素を融合させたデザインを考案した。このプロジェクトの特徴は、インドの伝統的な工芸品や家具を現代の技術と組み合わせて使用していることである。
このプロジェクトの実現には、インド各地の職人やアーティストとの協力が不可欠だった。家具の彫刻は北部地域で、壁やドア、天井の細かい装飾は南部地域の職人によって行われた。また、一部の壁や天井は地元のアーティストによって手描きで描かれ、デコレーションアイテムは世界中の職人の作品を集めたブティックから調達された。
このプロジェクトの最大の課題は、限られたスペースを豪華な邸宅のように見せることだった。また、通常、小さなスペースを大きく見せるためには中立色を使用するが、ジャインは深いティール色を使用して空間を引き立てた。その結果、リノベーション前の全体的に白い壁の家よりも空間が大きく見えるようになった。
このデザインは2021年にA'インテリアスペース、リテール&エキシビジョンデザイン賞のブロンズを受賞した。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、優れた技術力と創造力を発揮し、生活の質を向上させることで世界をより良い場所にするデザインに授与される。
プロジェクトデザイナー: Anushrii Jaain
画像クレジット: Image #1 to Image #5: Photographer Kunal Daswani, Sea to sky Residential apartment renovation, 2019.
プロジェクトチームのメンバー: Anushrii Jaain
プロジェクト名: Sea to Sky
プロジェクトのクライアント: Anushrii Jaain