LH上海：アートとホームの融合が生む新たなオフィス空間

投資会社のステレオタイプを打破する、芸術的で洗練されたオフィスデザイン

このプロジェクトのインスピレーションは、会社の会長である女性の個性から生まれました。彼女はフレンドリーで控えめ、シンプルで洗練された趣味を持つアートコレクターで、デザイナーは彼女の気質に合ったオフィス空間を創り出すことを目指しました。その結果、"ホーム"と"ギャラリー"の要素が重なり合った空間が誕生しました。

このオフィスは新設の投資会社で、規模は小さいですが、デザイナーはクライアントに対して芸術的でエレガントでリラックスしたオフィス環境を提供することを望んでいました。一般的に投資会社は厳格なイメージがありますが、このデザインではそのステレオタイプを打破し、フレンドリーでカジュアルで快適な印象を与える会社をデザインしました。

空間には、A'デザインアワードを受賞した写真家、馮一成の作品が5点展示されています。シンプルでモダンな写真は、この空間の気質にマッチしています。また、純粋でシンプルなランプはFlos製、家具はHAY製で、快適でシンプルでホームライクな雰囲気を醸し出しています。PVC製のカーペットはBOLON製で、掃除やメンテナンスが容易です。また、同社の主要なクライアントが日本人であることから、カーペットは特別に桜色を選んでいます。

オフィスの面積は328平方メートルと限られていますが、デザイナーはコリドールの上にエアコンのパイプラインを配置し、部屋内の床高を十分に確保しました。一部の壁はガラスを使用しており、部屋の内部を開放的にしています。コリドールは天井に隠しライトを使用し、コリドール全体を明るくし、強い方向性を持たせています。

デザインの過程で、デザイナーは風水師に相談し、空間の区分けが決定されました。このような制約の下で、小さなエリアでデザインを行い、風水とクライアントの複雑な機能要求を満たす必要がありました。これはデザイナーにとって挑戦でしたが、空間の各センチメートルを考慮に入れ、軽量なデザインスタイルを用いて空間の混雑を巧みに解決しました。

このプロジェクトは上海に位置し、2019年7月にデザインが始まり、2020年1月に完成しました。また、このデザインは2021年にA'インテリアスペース、リテール＆エキシビションデザインアワードのアイアン賞を受賞しました。

このオフィスは、アートとホームの要素を融合させた新たなオフィス空間の創造を通じて、投資会社のステレオタイプを打破することを目指しています。ビジネスとリラクゼーションの両方を満たす、ユニークで洗練されたオフィスデザインを体験してみてください。