「Kuss」は、湖から採取される有機物豊富な堆積物、サポペルを主成分としたエコロジカルで無毒のコンポジット素材で作られています。サポペルの採取は淡水資源と湖沼生態系の質を向上させる一方で、自然繊維と混ぜ合わせることで、異なる特性を持つ固形材料を生み出すことが可能となります。
パネルは全体の壁を覆うように使用することも、自由に組み合わせてアートピースとして飾ることも可能です。そのデザインは、サポペルを唯一の結合材として使用し、自然、再生可能、またはリサイクルされたフィラーのみを使用して固形材料を製造するというプロジェクトの主要な課題を克服した結果生まれました。
パネルの寸法は500 x 720 mm、厚さは30 mmで、パネル同士を結合するためのネジが背面に埋め込まれています。アルミニウム製のストリップは取り付け具としてセットに含まれています。
パネルは2つの類似したパターンで作られており、連続した装飾を作り出します。壁に傷をつけることなく、上部と下部だけで取り付けることが可能です。これにより、パネルを逆さまに吊るすことで壁全体の外観を変えることが可能になります。壁と「Kuss」パネルの間に作られる空気の隙間は、音響吸収レベルを高めます。
このプロジェクトは2017年にラトビアのリガで始まり、以来、絶えず開発が進められています。コンポジット素材の音響吸収能力は、ラトビア農業大学環境土木工学部の音響研究室で、伝送損失とインピーダンスチューブを使用してテストされました。
「Kuss」は、そのユニークなデザインとサステイナビリティの高さが評価され、2021年のA'サステイナブルプロダクツ、プロジェクト、グリーンデザイン賞でシルバーを受賞しました。この賞は、優れた専門性と革新性を示す、クリエイティブでプロフェッショナルなデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: Estere Savicka
画像クレジット: Photographer Ilze Zvēra
プロジェクトチームのメンバー: Designer Estere Savicka
Researcher Vaira Obuka
プロジェクト名: Kuss
プロジェクトのクライアント: Estere Savicka