モスクワに新たな風をもたらす:「Hachico」

日本の伝統と自然を融合した独特のバー

モスクワの街に新たな息吹をもたらす「Hachico」は、日本の伝統的な居酒屋をモチーフにしたバー。デザイナーのValeriy LizunovとAgeeva Ekaterinaによって生み出されたこの空間は、日本の自然と伝統を織り交ぜた独特の雰囲気を醸し出しています。

デザイナーたちは、東京の渋谷駅近くのハチ公像のそばにある居酒屋からインスピレーションを得て、「Hachico」をデザインしました。オープンキッチンと新鮮な食材、そしてロバタ焼きが心地よさを演出する、家族で楽しめる居心地の良いバーを目指しました。

「Hachico」はモスクワにとって新たな形式のバーであり、日本の食事の提供のデザインは、特に日本国外では非常に難しい課題とされています。しかし、デザイナーたちは典型的な装飾技術を避け、屋根の間に座っているかのような雰囲気を作り出すことを決定しました。そのために、多くの陶器の要素、オリジナルの陶器のタイル、暖かいテラコッタの色、独特の木材と革を使用しました。

その結果、日本の歴史への微妙な言及を含む、適度に折衷的で洗練されたインテリアが生まれました。これら全てのアイデアは、65平方メートルという小さなエリアで実現されました。

日本への言及は、壁全体を覆う伝統的なタイル、天然石と木の仕上げに見られます。全てが日本人の自然との一体感という特徴的なライフスタイルに焦点を当てています。色彩構成、ライトブラウン、グレーの壁、黒とライトベージュの色が雰囲気を支えています。

目を引くタイルのパネルは床のタイルと隣接し、木目の表面のテーブルはベルベットの家具の張り地と組み合わされています。主要なホールの照明シナリオは適切に計画されています。昼間は太陽の光が溢れ、夜には居心地の良い薄暗さが作り出されます。

このプロジェクトは、モスクワのPyatnitskaya通り25に位置し、デザインの研究から完成までの期間は明らかにされていません。しかし、その独自のデザインと概念は、2021年のA' Interior Space, Retail and Exhibition Design Awardで銀賞を受賞するなど、高い評価を受けています。

「Hachico」は、日本の伝統と自然を融合した新たな風をモスクワにもたらし、その独自のデザインと概念で注目を集めています。これからもその活動から目が離せません。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Valery Lizunov
画像クレジット: #1: Photographer Olga Melekestseva, Hachico, 2020 #2: Photographer Olga Melekestseva, Hachico, 2020 #3: Photographer Olga Melekestseva, Hachico, 2020 #4: Photographer Olga Melekestseva, Hachico, 2020 #5: Photographer Olga Melekestseva, Hachico, 2020 #6: Video Ekaterina Lukianitsa, Hachico, 2020
プロジェクトチームのメンバー: Bureau Archpoint Chief Architect: Valery Lizunov Designer: Ekaterina Ageeva Visualizer: Alina Shatokhina
プロジェクト名: Hachiko
プロジェクトのクライアント: Valery Lizunov


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