伝説の不死鳥からインスピレーションを得た、3Dプリントジュエリーコレクション「Biroi」

建築デザイナーの視点から生まれた、ダイナミックなラインとボロノイパターンが特徴の作品

デザイナー中島美優が手掛ける「Biroi」は、自身を炎に投じ、自らの灰から再生するという伝説の不死鳥・フェニックスからインスピレーションを得ています。彼女は人生とフェニックスの永遠の再生サイクルを繋げ、困難を乗り越えて前進し続ける情熱と勇気を表現したアート作品として「Biroi」を創り上げました。

「Biroi」は、建築デザイナーの視点から形作られた3Dプリントジュエリーシリーズです。炎から蘇り空へと飛び立つフェニックスを象徴するダイナミックなラインが構造を形成し、表面に広がるボロノイパターンが特徴となっています。このパターンは表面を流れるようにサイズを変え、構造にダイナミズムを与えています。

このジュエリーシリーズは3Dデザインと3Dプリントを用いて製作されています。素材には3Dプリントナイロン、スチール、スターリングシルバーを使用し、チェーンやピアスのボールポストにもスターリングシルバーを用いています。

このデザインは、それ自体が彫刻のような存在感を放ちながら、着用者のユニークさを引き立て、一歩前進する勇気を与えます。微妙だけれど力強いラインが表面を通り抜け、光の反射によって視認可能となり、細かく見ると繊細なパターンが現れます。作品の表現は素材によって変わり、着用者は3Dプリントによって生み出されるエレガントなレイヤーとテクスチャを楽しむことができます。

「Biroi」コレクションは2017年6月にキエフで始まり、2019年9月にタリンで完成しました。このプロジェクトでは、全ての製品(ネックレス、ブレスレット、ピアス、リング)に適合するパラメトリックで有機的なパターンを作り出すことを目指し、自然界の有機的なパターンの分析と研究を行いました。また、デザインが完成した後は、デザインを妥協することなく微細なスケールの3Dプリントソリューションを見つけるための研究が行われました。

中島美優は、マクロスケールの建築デザイナーとして、初めて手掛けたマイクロスケールのジュエリー「Biroi」コレクションで、マクロ次元の高さから微細な精度の3Dプリントへとエレガンスを移すという大きな課題に直面しました。このプロセスで、彼女は「Biroi」の哲学のように、絶えず情熱を持って絶えず困難を乗り越えました。

このデザインは、2021年のA'ジュエリー、アイウェア、ウォッチデザイン賞でシルバーを受賞しました。シルバーA'デザイン賞は、優れた専門性と革新性を示す、トップオブザラインでクリエイティブな、そして専門的に注目すべきデザインに授与されます。これらのデザインは、強力な技術的特性と素晴らしい芸術的技巧を持ち、優れたレベルの卓越性を示し、ポジティブな感情、驚き、ワンダーを引き立てます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Miyu Nakashima
画像クレジット: Miyu Nakashima, 2019
プロジェクトチームのメンバー: Miyu Nakashima
プロジェクト名: Biroi
プロジェクトのクライアント: Miyu Nakashima


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