台湾の伝統と現代が交差する、茗心茶舍のビジュアルアイデンティティ

ChingYu Liuがデザインした、茶文化と禅の美を体現するブランドイメージ

台湾の茗心茶舍は、日本統治時代から現代に至るまで、四世代にわたり茶農家として活動してきた。その深い地元文化と茶、そして禅への情緒的なつながりを、次世代に引き継いでいくことが家族の願いである。デザイナーのChingYu Liuは、その願いをビジュアルアイデンティティに落とし込んだ。

このロゴデザインは、東洋の茶とその文化の美しさを引き立てることを目指している。特に、この茶の特性である「一根に対して二葉」を取り入れ、地元の茶文化と結びつけることで、禅の文化とのつながりを感じさせる。その配置は、円形の日本の石庭を思わせる。

このデザインは、グラフィックデザイン、ブランドアイデンティティ、パッケージデザイン、ブランドリサーチと戦略、ビジュアルコミュニケーションデザインの技術を用いて実現されている。シールステッカーのサイズは高さ10mm x 幅145mm、フロントステッカーは高さ75mm x 幅175mm、ボトルは幅75mm x 奥行き35mm x 高さ165 mmとなっている。

このロゴは、多種多様なパッケージや店内外の様々な場所に使用できる。カップや名刺、店の看板、メニュー、ポップアップイベントなどに配置することで、ブランドの認知度を高めることができる。

このプロジェクトは2018年3月に台湾で開始され、同年9月に完成した。茗心茶舍は、1928年の日本統治時代に初めて建設された。ここは、日本式のデザインが施された場所で、人々は茶を飲み、茶葉の焙煎方法を学び、地元の茶畑を鑑賞し、茶文化について学ぶことができる。そのため、日本風のデザインを取り入れることで、周囲の自然や建築の美しさを引き立てることができると考えた。

このデザインの最大の課題は、新たなユーザーとなる若い世代の注意を引く適切なデザインを見つけることだった。しかし、その結果として生まれた茗心茶舍のビジュアルアイデンティティは、2022年のA' Graphics, Illustration and Visual Communication Design AwardでIron賞を受賞するなど、その価値を証明している。