このプロジェクトは、山と川に囲まれた元々は理想的とは言えない古い家を、新たな視点から再設計したものです。大きな梁と柱が多く、最も大きなものは家の高さをわずか215cmに制限していました。しかし、ケネス・リーはこれを機に、空間を公共とプライベートの領域に分け、寝室、収納、廊下、さらにはキッチンとダイニングエリアまでをすべてスペースの中心部に配置し、公共の領域には広々としたスペースを確保しました。
この住宅のユニークな特性は、窓からの景色を最大限に活用したことにあります。窓の近くに設計された梁は、青い空、雲、層状の山の景色、静かな川が目に飛び込んでくるように工夫されています。時間や季節の変化により、常に変化する大きな風景画が楽しめるようになっています。
また、家の持ち主は熱心なクリスチャンであり、4つの十字架が巧みにデザインされているのも特徴的です。これにより、持ち主は自身の信仰を家の中で見つけ、考えることができます。
このデザインは、2022年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でブロンズを受賞しました。これは、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にすることを評価されたものです。
ケネス・リーの「Heaven Within Reach」は、自然との調和を追求し、日常生活の中で天国を見つけることを目指したデザインです。自然の美しさを最大限に活用し、信仰を家の中に取り入れることで、家はただの生活空間ではなく、心地よさと安らぎを提供する場所となりました。
プロジェクトデザイナー: Kenneth Lee
画像クレジット: Photographer Jackal Liu,2021
プロジェクトチームのメンバー: Kenneth Lee-Director
プロジェクト名: Heaven within Reach
プロジェクトのクライアント: CTO Design