家庭用多機能デスク「Link」:新たな働き方を支えるデザイン

パンデミック時代のホームオフィスに革新をもたらす

パンデミックの影響で働き方が大きく変わり、ビデオ会議やオンラインミーティングが日常の一部となった。その中で、自宅から仕事や世界とつながるための美的で楽しく、整理整頓された作業スペースを提供することを目指し、多機能デスク「Link」が誕生した。

デザイナーGizem Yakupogluによって設計された「Link」は、ホームオフィス向けの多機能デスクで、エルゴノミクスと美学の両方を解決するためのソリューションを提供する。デスクの表面下に3つの収納スペースを作るための曲線形状のシェルデザインが特徴である。このシェルは前から後方に広がり、広々とした足元のスペースを作り出す。中央部分は角度調整可能に設計されており、エルゴノミクスに配慮した解決策を提供する。

また、「Link」にはビデオ会議でのスタジオ照明として使用できる2つの調節可能なデスクライトが備えられている。さらに、楽しい作業環境を提供するために2つの統合スピーカーが装備されている。デスクの上面はコーティングされた合板で、シェルはブローモールドプラスチックで製造され、デスクの脚部はソリッドウッド(ホワイトオーク)で作られている。

「Link」は、パンデミックにより自宅での勤務時間が増えた2021年に設計された。このプロジェクトはトルコのアンカラで設計された。設計プロセスでは、自宅での勤務に必要なものが研究され、既存のホームオフィス家具のソリューションが調査された。そして、現在のホームオフィスの状況で見つかったいくつかの共通の問題を解決するための設計が行われた。

ビデオ会議やオンラインミーティングで不適切な照明を使用することが一つの問題であり、これにより人々の顔に影や眩しさが生じる。この問題に対処するために、スタジオ照明として機能する2つの調節可能なデスクライトが提供されている。また、プロフェッショナルな文書の数が増え、収納スペースが不足することにより、作業面が乱雑になるという問題もあった。この乱雑さは、モチベーションの欠如の一因とも見られていた。

「Link」のデザインでは、作業面の下に3つの収納スペースを提供するために、曲線形状のシェル形状が使用されている。これにより、整理整頓された作業環境が提供される。また、統合されたBluetoothスピーカーが「Link」のデザインに組み込まれており、ビデオ会議やオンラインミーティングの体験を向上させ、ビデオ視聴や音楽鑑賞の楽しさを増すための楽しい環境を作り出す。

さらに、長時間デスクで働く際のユーザーエクスペリエンスとエルゴノミクスに影響を与えるラップトップの配置問題も大きな問題であった。この問題に対処するために、デスク面は角度調整可能に設計されており、ユーザーはラップトップを希望の高さに設定することができる。

これらの自宅での働き方の問題を考慮に入れて、「Link」は、人々が自宅の快適さから仕事や世界とつながるためのニーズに応えることで、美的でエルゴノミクスに優れ、整理整頓された作業スペースを作り出すことを目指して設計された。そして、その努力が認められ、2022年のA' Furniture Design AwardでIron賞を受賞した。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Gizem Yakupoğlu
画像クレジット: 3D visualizations of Link were prepared by Burak Can Yakupoğlu.
プロジェクトチームのメンバー: Gizem Yakupoğlu
プロジェクト名: Link
プロジェクトのクライアント: Atılım University


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