ブラジルの自然石を活用したモダンとアンティークの融合

デザイナーThiago Mondiniが描く、新旧の調和が魅力の住宅空間

アンティーク家具と現代的な要素が見事に調和した、ブラジルのデザイナーThiago Mondini氏による住宅デザイン。彼の作品は、個々の要素が一体となって全体の美しさを引き立てる、独特のスタイルが特徴です。

Thiago Mondini氏のデザインのインスピレーションは、常にクライアントの個性から生まれます。今回のプロジェクトでは、アンティークや家族の形見などを大量に所有するビジネスウーマンがクライアントでした。彼女の持つ多種多様なアイテムを現代的な空間に適応させる挑戦を通じて、中立的なベースとなる白い壁と、ミッドセンチュリーデザインへの焦点を設定しました。

このプロジェクトでは、1990年代のアパートをリノベーションし、ほぼ全ての壁を取り払って一体化したリビング・ダイニング・ファミリールームを作り出しました。伝統的な要素と現代的な要素のバランスを保つために、さまざまなスタイルの家具をミックスして使用しました。また、プロジェクトの主要な要素として、ブラジル産の自然装飾石を使用しました。

全ての壁を取り払い、空間を最大限に活用するため、クライアントの所有するアンティークや家族の形見を強調するために、中立的な白い背景を作り出しました。特に、透明なパタゴニア石英板の大きなパネルを背景に、その美しい自然な模様を照らし出しました。

このアパート全体の面積は400平方メートルで、リビングエリアはそのうちの180平方メートルを占めています。家族の日常生活に対応するとともに、大人数のゲストを収容できるように設計されています。リビングエリアは、ラウンジとテレビ・暖炉エリアをつなぐリカミエによって、一体化しつつも区分けされています。全ての空間は視覚的なバランスを保つために軸線上に配置されています。

このプロジェクトは、2019年に開始され、2020年のパンデミック中に実行され、2021年に完成しました。場所はブラジルのブルメナウです。クライアントが所有する多くのアンティークや家族の形見を現代的なデザインに統合するという課題を解決するために、ミッドセンチュリーデザインに焦点を当てた研究が行われました。

このプロジェクトの主な課題は、異なる時代の家具を組み合わせることでした。クライアントが所有する多くの家族の品々や個人的な所有物を使用して空間のキャラクターを作り出す必要がありました。これらの古い要素を新鮮な現代的な家具や装飾品、アート作品で"和らげる"ことが重要でした。全てのアイテムを適切に調整することで、壮大さを醸し出しつつも、非常に暖かく招き入れる空間を作り出すことができました。

このデザインは、2023年にA' Interior Space, Retail and Exhibition Design Awardのブロンズ賞を受賞しました。この賞は、経験と創造性を証明し、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Thiago Mondini
画像クレジット: Image #1: Photographer Mariana Boro, Apartamento ARP, 2021. Image #2: Photographer Mariana Boro, Apartamento ARP, 2021. Image #3: Photographer Mariana Boro, Apartamento ARP, 2021. Image #4: Photographer Mariana Boro, Apartamento ARP, 2021. Image #5: Photographer Mariana Boro, Apartamento ARP, 2021.
プロジェクトチームのメンバー: Thiago Mondini
プロジェクト名: Contemporary Mix
プロジェクトのクライアント: Thiago Mondini


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