保険会社のデジタル技術開発センターとして設計されたこのオフィスは、産業スタイルのクラシックな要素とモダンなスタイルを組み合わせた独特の空間を生み出しています。金属片やトラックライト、エアダクトなどの要素を用いつつ、整然とした現代的なテーマを主軸に、高い彩度のソファやアースカラーの椅子が温かみを加え、冷たい印象を和らげています。
このオフィスの特徴は、透明感のあるレイアウトにあります。中央のソファエリアは、オフィスエリアの両側を巧みに分け、空間間の見えない境界を作り出しています。ソファエリアの前にはバーエリアがあり、その後ろにはプロジェクションエリアが位置しています。「ステージ効果」のコンセプトを導入することで、一見断片的なエリアもプロジェクションスクリーンによって統合されます。
ソファエリアは、チームメンバーがアイデアを共有する場所であると同時に、社員が昼食をとり、交流を深める中心地としての役割も果たしています。これにより、自然と社員間の絆が強まります。長いテーブルに固定されたパーティションがないため、座席数を増やし、社員が好みやニーズに応じて席を選べるようになっています。
プロジェクトの完成は2022年6月、台北市にて行われました。エントランスのスクリーンとして、サンドブラストガラスを使用することでプライバシーを確保しつつ、光を通して影を落とさないようにしています。天井はスクリーンの角度に沿っており、対称的なアーチのカーブが視覚線を拡張し、広々とした見通しを提供しています。
このデザインは、2024年のA'インテリアスペース、リテールおよびエキシビションデザインアワードでシルバーを受賞しました。シルバーA'デザインアワードは、卓越した専門知識と革新性を示す、トップクラスの創造的で専門的に注目すべきデザインに授与されます。これらのデザインは、その強力な技術的特性と素晴らしい芸術的技術により、卓越したレベルの優れた品質を示し、肯定的な感情、驚き、そして驚嘆を引き起こします。
プロジェクトデザイナー: Ian Chen
画像クレジット: MODE ON+HHAA+UD
プロジェクトチームのメンバー: Ian Chen
プロジェクト名: Cathay Ins
プロジェクトのクライアント: MODE ON+HHAA+UD