浙江工商大学のデザインチームによる太順市ブランドロゴは、道教文化における「空(くう)」の思想をデザインに取り入れています。有形の部分が都市の独自性を際立たせる一方、余白(ホワイトスペース)が無形の要素として多様な都市の特徴を映し出します。ロゴの中の余白は、都市の象徴や文化的な要素を柔軟に取り込む新たな表現空間となり、都市の多様性と可能性を強調しています。
このプロジェクトの最大の特徴は、都市名を強調しつつ、ロゴ自体が多様なバリエーションに対応できる柔軟性を持つ点です。線や空間を活用したデザインは、視覚的な認知度を高めるだけでなく、内部の余白に都市のビジュアルシンボルを取り込むことで、無限の発展性を示唆しています。政府の要望に応え、都市ブランドの構築において強力な認知力と適応力を兼ね備えたロゴとなっています。
環境への配慮も徹底されており、ブランド資材には生分解性やリサイクル可能な素材(FSC認証紙や植物由来プラスチックなど)が優先的に使用されています。マットフィルムやホットスタンピング、局所UV加工などの表面処理技術により、ロゴの質感と視覚的な魅力が一層引き立てられています。これらの取り組みは「4R+1D」原則(削減・再利用・リサイクル・再生・分解)に基づき、持続可能な都市ブランドの実現に貢献しています。
技術面では、AI・EPS・SVGなどのベクターファイル形式を採用し、名刺から屋外広告まであらゆるサイズで鮮明な表示が可能です。印刷用のCMYK、デジタル用のRGB、高級印刷用のPantoneカラーを同時に定義し、メディア横断での色の一貫性を確保しています。主ロゴ、簡略版、反転版など複数バージョンを用意し、さまざまな用途や背景色に柔軟に対応できる設計となっています。
都市ブランドデザインにおいて、歴史や文化の重みから要素選定が難航することが多い中、太順市のロゴは線や形状の変化によって都市の印象を自在に表現できる柔軟性を持ちます。内部の余白が都市の象徴を映し出すことで、デジタルメディアやプロモーションなど多様な展開に高い発展性をもたらしています。2025年にはA'デザインアワード・ブロンズ賞を受賞し、技術力と創造性が国際的にも認められました。
太順市ブランドロゴは、有形と無形のバランス、持続可能性、現代的な美意識を兼ね備えた都市ブランドの新たなモデルです。都市の個性と発展性を象徴するこのデザインは、今後の都市ブランディングの指針となるでしょう。
プロジェクトデザイナー: Ying Gao
画像クレジット: Designer: Zhao Kan
プロジェクトチームのメンバー: Designer: Kan Zhao
プロジェクト名: Taishun City
プロジェクトのクライアント: Taishun County People's Government