時のエッセンスを映す住空間デザイン

洗練されたミニマリズムが生み出す永遠の美

ジャパンディスタイルから着想を得た、デザイナー周子柔による住宅プロジェクト「Essence of Time」は、時間と光の交流を通じて変わりゆく空間の美しさを追求します。最小限の素材を用いながらも、質感の豊かさを表現し、時を超越したスタイルを創造しています。

周子柔が手掛けるこのプロジェクトは、シンプルながらもテクスチャーに富んだ素材を用いたモノクロームの配色計画で、空間の広がりと視覚的な美しさを最大限に引き出しています。曲線の壁は、玄関と隣接エリアの境界を定義すると同時に、視覚的な焦点としての役割も果たしています。木製のディテールが施されたキャビネットの連続は、収納の機能性を実現するだけでなく、空間に合理的な調和をもたらします。

このデザインの実現にあたり、デザイナーは不必要な建築壁を取り除き、壁と床に白灰色のミネラルペイントを適用しました。玄関のエリアディバイダーとして曲線形状を導入することで、空間に柔らかさをもたらしています。最小限の素材を用いながらも、時間の経過と自然光との相互作用を通じて、さまざまな質感を表現する空間が生まれました。

この40平方メートルのプロジェクトには、玄関、リビングエリア、ダイニングエリア、2つのベッドルーム、1つのバスルーム、キッチンが含まれています。素材選びにおいては、自然な特性と質感を重視し、木材の木目や職人の手仕事を活かした白灰色のミネラルペイントを選択しました。これらはモノクロームの配色計画の下で豊かな素材表現を提供します。

小規模な空間の広がりを最大化することは、このプロジェクトの大きな課題でした。時代を超越した空間を創造するために、デザインプロセス中の空間の一体感と調和が重要な懸念事項でした。周子柔は、単純さの中に美学があるというコンセプトを達成するために、モノクロのアースカラーの配色計画とさまざまな質感の素材を適用しました。

周子柔は、最小限の形状を用いることで静謐さの感覚を伝えるデザインが、デザインの本質であると信じています。このプロジェクトは、2022年1月に始まり、台北市で2022年5月に完成しました。そして、2024年のA'インテリアスペース、リテールおよびエキシビションデザインアワードでアイアン賞を受賞しました。

写真撮影はMD Pursuitが担当し、その視覚コンテンツに関する知的財産と著作権のクレジットが与えられています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Studio One
画像クレジット: Photographer:MD Pursuit
プロジェクトチームのメンバー: Studio One
プロジェクト名: Essence of Time
プロジェクトのクライアント: Studio One


Essence of Time IMG #2
Essence of Time IMG #3
Essence of Time IMG #4
Essence of Time IMG #5
Essence of Time IMG #5

デザイン雑誌でさらに詳しく読む