デザイナー、ネルソン・チャウが手掛けたこのバーは、工業用パイプを思わせる円形の窓がある秘密の通路を通って入ることができます。暗い照明とコンクリートの質感を持つ壁は、放棄された工業廃墟の錯覚を生み出し、監視カメラのような形をしたペンダントライトが謎と神秘を加えます。
アコースティックチャンバーでは、スピーカーのようなタイルで覆われた壁が外の喧騒を遮断します。タイルの繰り返しは目を惑わし、密閉された容器の中にいるような感覚を与え、シュールな雰囲気を強調します。
メインバーの内部では、貯水槽を彷彿とさせるリブ構造が来訪者を迎えます。アンビエントライティングが大胆なアーチを強調し、落ち着いた雰囲気を作り出します。アーチは下に向かって続き、快適さとスタイルを提供するブース席を形成します。
鏡張りの天井はリブを反射し、空間をより大きく、より魅惑的に見せます。バー上のスカイライトは沈む夕日を模しており、暗く照らされた空間との対比が、論理を超えた隠された世界に入るかのようなシュールな雰囲気を生み出します。
アーティファクトの実現には、アコースティックタイルで覆われたアコースティックチャンバーが設けられ、外部の騒音を遮断する工夫がされています。メインバーでは、3Dモールドを使用してリブの正確な形状を作り出し、現場で手作業による繊細な塗装が施されました。
約1400平方メートルのバーは、2023年4月にオープンし、香港初の真の摩天楼であるジャーディンハウス内に位置しています。地下貯水槽やシュールリアリストの作品からインスピレーションを得て、没入型の環境を創出することを目指しました。アーティファクトは、忘れがたい、この世のものとは思えない体験を提供する場所となっています。
プロジェクトデザイナー: Nelson Chow
画像クレジット: Common Studio
プロジェクトチームのメンバー: Nelson Chow
Rain Ho
Rafael Pardo
Brandon Fong
プロジェクト名: Artifact
プロジェクトのクライアント: HongKong Land