広島といえば、1945年の原子爆弾投下から復興を遂げた都市として知られています。平和記念公園や原爆ドームには、世界中から多くの人々が折り鶴を持参し、平和を祈ります。そこから着想を得た、折り鶴をリサイクルした商品が、平和への願いを込めたお土産として提供されています。
デザイナー辻島創は、広島市から寄付された折り鶴をリサイクルして作られた「折り鶴ハンドタオル」をデザインしました。このタオルは、広島を象徴するもみじをパターンに取り入れ、広島県の県木を表現しています。また、パッケージは折り紙のように折りたたまれ、開くと階段状に重なるタイポグラフィが現れるという、独創的なデザインが特徴です。
このプロダクトは、広島平和記念公園に寄付された折り鶴を再利用し、レーヨン糸に加工して作られています。広島独自のコンセプトを持つ、平和を祈るお土産として位置づけられています。
ハンドタオルは25cm x 25cmのサイズで、パッケージはW175mm x H168mm x D20mmとなっています。パッケージは一枚の紙から作られ、650という数字が見えるように穴が開けられています。また、タイポグラフィが階段状に現れるように、紙が何度も折りたたまれています。
この商品は、平和への願いを込めたお土産として機能します。売上の一部は、広島平和文化交流基金や原爆ドーム保存基金に寄付されます。
2023年4月から販売が開始され、広島平和記念公園内のお土産店で、観光客を対象に平和を願う商品として提供されています。
この商品は、広島の象徴である原爆電車とそのシンボルに基づいたデザインが施されています。平和のメッセージと広島の歴史に関心を持ってもらうことを目指し、平和への取り組みや広島への意識向上に貢献することが期待されています。これらの効果は、環境への貢献、地域社会の活性化、観光促進、平和への意識向上に寄与します。
最も挑戦的だったのは、A3サイズの一枚の紙でパッケージを作成することでした。コスト削減が必要であり、一枚の紙だけを使用して魅力的なパッケージデザインを作り出す方法が問題でした。特に、紙の層状構造と階段状の構造を手作業で作り出すことが困難でした。穴を開けることで、タオルの素材を見せることができます。
日本広島市で販売されているこのお土産用ハンドタオルは、原爆投下後の広島市の歴史と深いつながりを持っています。平和を象徴する折り鶴からリサイクルされたレーヨン糸で作られており、デザインには二つのバリエーションがあります。一つは穴を通してトラムの番号が現れるもの、もう一つは展開するとタイポグラフィが階段のように形成されるものです。タオルのパターンは広島の県木であるもみじを表し、その色はトラムのデザインを模しています。これらのアイテムは広島の精神を体現し、平和への願いを伝えています。
このデザインは、2024年にA'パッケージデザインアワードでブロンズを受賞しました。ブロンズA'デザインアワードは、経験と創造性を証明する優れたデザインに授与されます。芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを組み込んだ作品であり、強い技術的および創造的スキルを持ち、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にすることを目指しています。
プロジェクトデザイナー: Hajime Tsushima
画像クレジット: Hajime Tsushima
プロジェクトチームのメンバー: Hajime Tsushima
プロジェクト名: Hiroshima Dentetsu
プロジェクトのクライアント: Tsushima Design