火星コンサートが描く音楽と自然の新たな融合体験

昼夜で変化する舞台が観客を没入体験へと誘う

2021年12月、海口で開催された「火星コンサート」は、音楽と自然の調和を追求した画期的なステージデザインで注目を集めた。デザインチームのPeng Guo、Ka Ping Kwok、Bin Liは、昼と夜で異なる表情を見せる舞台を創出し、観客に新たな音楽体験を提供した。

このコンサートのステージは、従来の屋内会場を超え、緑豊かな芝生の上に設置された点が大きな特徴だ。昼間は自然と音楽が溶け合う空間を演出し、観客は心地よいメロディーとともに自然の美しさを堪能できる設計となっている。夜になると、照明と音響が一体となり、幻想的な雰囲気の中で視覚と聴覚の饗宴が繰り広げられる。

メインステージは「火星のツリーハウス」という幻想的なコンセプトを具現化し、観客を未知と探求の宇宙へと誘う。火星の荒涼とツリーハウスの生命力が交差するこの舞台は、生命の奇跡と力強さを象徴している。また、「ホームステージ」は、リラックスした雰囲気の中でインタラクティブなパフォーマンスが展開され、観客に温かさと帰属意識をもたらす。

技術面では、メインステージが高さ25メートル、幅74メートル、奥行き33メートルという壮大なスケールで設計され、ホームステージは18メートル四方の二層構造で高さ10メートル。両ステージをつなぐ60メートルの延長プラットフォームが、音響効果を最大限に引き出すために綿密に設計されている。音響システムはステージと一体化され、前方から後方まで均一で迫力あるサウンドを実現している。

このステージデザインは、単なる視覚的な美しさだけでなく、感情や社会的な価値観を観客に伝えることも意図されている。照明やビジュアル演出を通じて、観客とパフォーマーの間に深い共感を生み出し、芸術や文化への関心を喚起する役割も果たしている。

2025年には、このデザインがA' Performing Arts, Stage, Style and Scenery Design Awardのゴールド賞を受賞。芸術、科学、デザイン、テクノロジーの進化を象徴する傑作として高く評価されている。

火星コンサートのステージは、音楽と自然、テクノロジーの融合が生み出す新たな体験の可能性を提示している。今後のライブイベントやフェスティバルにおいても、このような革新的なデザインがさらなる進化を遂げることが期待される。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Peng Guo
画像クレジット: Peng Guo
プロジェクトチームのメンバー: Beijing Yamei Times Culture Media Co Ltd Peng Guo Ka Ping Kwok Bin Li
プロジェクト名: 2021 Hua Chenyu Mars Concert
プロジェクトのクライアント: Beijing Yamei Times Culture Media Co. Ltd


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