高天井と光が織りなす集いのための住空間デザイン

家族と友人が集う、開放感と機能美を両立した邸宅

「Gathering」は、151平方メートルの広々とした空間に、3つの寝室と1つの多目的ルーム、リビング、ダイニング、2つのバスルームを備えています。クライアントの「集い」を重視する要望に応え、元の4LDKを再構成。リビングはより広く快適に、主寝室にはドレッシングルームと廊下側の収納スペースを設け、キッチンは不要な間仕切りを撤去してデュプレックス風に仕上げています。

この住まいの最大の特徴は、天井高を活かした立体的な空間構成です。玄関にはガラスブロックの壁を設け、自然光を取り入れつつプライバシーも確保。リビングとダイニングは天井の高さに合わせてゾーニングされ、幾何学的なデザインが配管を巧みに隠しながら、空間の垂直的な広がりを演出しています。

素材選びにもこだわりが光ります。スラブタイルやガラスタイル、モールガラス、特殊塗装、チタン装飾、木工など多様なマテリアルを組み合わせ、グレースケールとニュートラルトーンを基調にした現代的な雰囲気を創出。特に玄関のガラスブロックは、レンガ目地に補強構造を施すことで、強度と美しさを両立させています。

パブリックエリアには3メートルの特注ダイニングテーブルを設置し、大人数の集いにも対応。隣接する収納スペースはデュプレックスのような設計で、子どもたちが安全に遊べるようガラスパネルを採用しています。プライベートエリアは、リラクゼーションを重視したバスルームや機能的なレイアウトで、住まう人それぞれの快適さを追求しています。

施工面では、大判タイルの搬入や水回りの大幅なレイアウト変更など、技術的な課題も多くありましたが、C9 Designは動線や風水にも配慮しながら、家族のための理想的な住空間を実現しました。2025年にはA' Design Awardのブロンズ賞を受賞し、アート・デザイン・テクノロジーの融合による生活の質向上が高く評価されています。

「Gathering」は、単なる住まいの枠を超え、人と人が自然に集い、交流できる現代住宅の新たな可能性を提示しています。今後の住空間デザインにおいても、開放感と機能性、そして美しさを兼ね備えた空間づくりが求められるでしょう。