港町の絶景を抱く、自由を象徴するホリデーホーム

家族と友人が集う、機能美と眺望を両立した空間設計

高雄湾のパノラマを望む「Port」は、Chu Chieh Liangによって設計されたホリデーホームである。港の自由な精神と船の静かな停泊をイメージし、贅沢な黒を基調にしたインテリアと機能的な空間構成が、日常と非日常を美しく融合させている。

この住宅は、家族や友人が集い、心地よく滞在できることを主眼に設計されている。エントランスからリビング、ダイニング、バーエリアまで、各ゾーンがゆとりある動線でつながり、三つのレセプションスペースが生まれている。特にリビングは広々とした開放感があり、窓の外に広がる海と空の景色が主役となるよう、インテリアは控えめかつ洗練された黒を基調にまとめられている。

構造上の課題である梁や柱の存在感を和らげるため、天井には格子やフラットなパネルを採用。さらに、梁下部にはブラックミラーを設置し、空間の高さを損なうことなく美観を保っている。黒の収縮効果を活かしつつ、圧迫感を感じさせない工夫が随所に施されている。

家族四人の宿泊ニーズに応えるため、もともと二部屋だった間取りを三部屋に変更。壁を新設する代わりにワードローブを間仕切りとして活用し、収納力と防音性を両立させている。これにより、各部屋のプライバシーと快適性が確保され、限られた空間を最大限に活用する設計となっている。

ダイニングテーブルとバーを両端に配置し、住まい手のライフスタイルに合わせて多様な交流の場を創出。男性オーナーはダイニングでの団らんを、女性オーナーはバーでのティータイムや軽食作りを楽しむなど、個々の嗜好に寄り添った空間設計が特徴的である。

黒とアイアンを基調としたクールな質感の中に、アールを描く装飾を取り入れることで、空間全体に柔らかな雰囲気をプラス。これにより、硬質な印象を和らげ、心地よい居住空間を実現している。大きな窓からは、港の景色や夕陽、行き交う船が一体となり、日々の暮らしに彩りを添えている。

「Port」は2025年、A' Design Awardのインテリアスペース部門でシルバー賞を受賞。技術力と芸術性の高さ、そして革新的な空間提案が高く評価されている。港町の自由な精神と、家族や友人との豊かな時間を叶えるこの住まいは、都市型ホリデーホームの新たな可能性を示している。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: CHU CHIEH LIANG
画像クレジット: CHU CHIEH LIANG
プロジェクトチームのメンバー: CHU CHIEH LIANG
プロジェクト名: Port
プロジェクトのクライアント: SENYI INTERIOR DESIGN


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