デザイナーのWenduan Suによる「Mahjong Lucky Coffee」は、麻雀の持つゲーム性とサプライズ要素をコーヒーのパッケージに巧みに取り入れている。麻雀は中国の伝統文化の象徴であり、近年では若者の間で再び人気が高まっている。このデザインは、麻雀牌をモチーフにしたフォントや、大胆なオレンジレッドの配色によって、伝統と現代性を見事に融合させている。
パッケージは一袋で一ヶ月分、つまり二回分の麻雀の手牌に相当する量が用意されている。一方の手牌は「幸運の手」として完成されており、もう一方は毎日のコーヒータイムごとに一枚ずつ引くことで完成を目指すという、まるでブラインドボックスのような仕掛けが施されている。このインタラクティブな設計は、消費者の遊び心を刺激し、リピート購入を促進する。
製造には射出成形と折り紙の技術が活用され、試作モデルは3Dプリントと折り紙で完成された。こうした技術的工夫により、麻雀牌の質感や形状をリアルに再現しつつ、パッケージとしての機能性も高めている。
ユーザーは毎日コーヒーを飲むたびに一枚の麻雀牌を引く感覚を楽しめる。飲み終えた後には、異なる牌の組み合わせで「役」を作ることができ、まるで麻雀の勝負に勝った時のような達成感を味わえる。さらに、二種類のフレーバーが用意されている点も、選ぶ楽しさを広げている。
このプロジェクトは2023年12月に深圳でスタートし、大学の展示ホールで発表された。麻雀文化の研究を重ねた上で、若者の生活習慣や嗜好に合わせて設計されている。麻雀の楽しさや偶然性を日常のコーヒータイムに取り入れることで、文化の継承と新しい消費体験を同時に実現している。
「Mahjong Lucky Coffee」は、2025年のA'パッケージデザインアワードでブロンズ賞を受賞。芸術性と実用性、そして文化的価値を兼ね備えたこのデザインは、日常に小さな幸運と遊び心をもたらし、コーヒータイムをより豊かなものへと変えている。伝統とイノベーションが交差するこのパッケージは、今後も多くの人々に愛され続けるだろう。
プロジェクトデザイナー: Wenduan Su
画像クレジット: Wenduan Su
プロジェクトチームのメンバー: Wenduan Su
プロジェクト名: Mahjong Lucky Coffee
プロジェクトのクライアント: Shenzhen Technology Unversity