伝統と革新が融合するHorizon Finance Hubの新オフィス

文化遺産と現代性が共鳴するダイナミックなワークスペース

イスタンブールのトルコ航空会計・財務管理オフィスに誕生した「Horizon Finance Hub」は、トルコ・イスラム文明の豊かな文化的要素と最先端のオフィスデザインを融合し、現代の働き方に新たな価値をもたらす空間として注目を集めています。

エジェ・ギュラガチとオズカン・ギュラガチによる本プロジェクトは、ホラサン、ヒジャーズ、バルカン、アンダルシアなど、トルコ・イスラム文明が色濃く残る地域の建築やモチーフ、色彩からインスピレーションを得て設計されました。これらの文化的遺産を企業のアイデンティティと融合させ、従業員の一体感やチームスピリットを高めるグラフィックデザインも随所に施されています。

総面積5,500平方メートルの広大なオープンオフィスは、450名の従業員と管理職が利用するために設計され、コラボレーションや効率、コミュニケーションを最大化するための最新テクノロジーが導入されています。ユーザーの働き方や生産性に関する視点を分析し、オフィス空間の在り方と効率性の関係性を徹底的に研究した結果、柔軟性と集中を両立できる空間構成が実現されました。

設計プロセスでは、ユーザーリサーチや空間分析、企業ブランディングを統合したデータドリブンなアプローチが採用されました。パラメトリックデザインツールを用いてワークフローの効率化と従業員のウェルビーイングを追求し、伝統と現代性のバランスを意識した素材選定が行われています。高性能な吸音パネルやエルゴノミック家具、調光システムが快適性と生産性を高め、CNC加工パネルやカスタムグラフィック、デジタルプリントガラスパーティションが文化的アイデンティティと現代的な美観を両立させています。

サステナビリティも重視され、エネルギー効率の高い空調システムやリサイクル素材、バイオフィリックデザインが採用されています。IoT対応の会議室やセンサー制御の照明、ノイズコントロールなどのスマートテクノロジーが、柔軟で適応性の高いワークプレイスを実現。モジュール工法とプレファブリケーションにより、短期間での施工と将来的な空間の拡張性も確保されています。

最大の課題は、歴史的な文化要素と現代的なオフィス機能の調和でした。天井高2.4メートルという物理的制約を克服するため、天井を開放し、機械設備を上階に移設することで開放感を創出。サービスエリアや会議室を効果的に配置し、オープンさと構造的な秩序を両立させています。このような工夫により、従業員の快適性と効率性が大幅に向上しました。

本プロジェクトは、文化的伝統とイノベーションを融合させたオフィスデザインの新たな指標となり、2025年にはA'デザインアワード・インテリアスペース部門でブロンズ賞を受賞。芸術性と技術力、サステナビリティを兼ね備えた空間は、企業文化の醸成と未来志向の働き方改革に大きく貢献しています。

Horizon Finance Hubは、文化的アイデンティティと現代的なワークスタイルの架け橋となることで、今後のオフィスデザインの可能性を広げています。伝統と革新が響き合うこの空間は、働く人々に新たな価値とインスピレーションを提供し続けるでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Ece Gülagac
画像クレジット: DESIGN: OGE Architects PHOTOS: Altkat Photography
プロジェクトチームのメンバー: Designer: Ece Gulagac Designer: Ozkan Gulagac
プロジェクト名: Horizon Finance Hub
プロジェクトのクライアント: OGE Architects


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