「Zeit–los」は、18本のLEDライトチューブを用いた約3.5メートル四方の空間型インスタレーションです。設置場所は人々が集い、意見を交わし、新たなアイデアを生み出すワークショップルーム。Responsive Spacesは、時間の流れや働く時間、現在時刻、リアルタイムなど、時間の多様な側面をビジュアル化することで、空間そのものに新たな意味を与えています。
このインスタレーションの特徴は、ユーザーがスマートフォンのアプリを使って4つのビジュアルモード(タイム、サイン、ストップ、プラン)を選択し、色やタイミングを自由に調整できる点にあります。例えば「ワーキングタイム」モードでは、抽象的なワークショップクロックとして機能し、イベント時には背景ディスプレイやタイマー、カウントダウン、インタラクティブな砂時計としても活用可能です。
デザインの着想は、「時間をどう使うか」「時間の価値とは何か」といった根源的な問いに対するエモーショナルなアプローチから生まれました。既存の空間要素を取り入れたチューブの配置が、空間に自然に溶け込みつつも、明確な存在感を放ちます。ピクセルのような独特の配置や解像度を活かした抽象的なビジュアル表現は、従来の時計やタイマーとは一線を画しています。
技術的には、スチールケーブルを用いた独自のマウンティングキットとLEDライトチューブを組み合わせることで、空間に浮遊感と柔軟性を持たせています。さらに、リアルタイムの天気データを抽象的に表示するなど、日々のプランニングにも役立つ機能性を備えています。誰でも簡単に操作できるユーザーインターフェースも、現代のワークスタイルにマッチしています。
「Zeit–los」は、2025年A'デザインアワードのインタラクティブ・イマーシブ部門でブロンズ賞を受賞しました。審査員は、アート・サイエンス・デザイン・テクノロジーのベストプラクティスを体現し、生活の質の向上に寄与する点を高く評価しています。
時間という不可視の概念を、空間と光で体感できる「Zeit–los」。Responsive Spacesのクリエイティブなアプローチは、ワークショップやコラボレーションの現場に新たな価値とインスピレーションをもたらしています。今後も、空間とテクノロジーの融合によるライフスタイルの進化に注目が集まるでしょう。
プロジェクトデザイナー: Responsive Spaces
画像クレジット: Image #1: Responsive Spaces GmbH
Image #2: Responsive Spaces GmbH
Image #3: Responsive Spaces GmbH
Image #4: Responsive Spaces GmbH
Image #5: Responsive Spaces GmbH
Video Credits: Shooting: AMAGO GmbH
Video Credits: Editing and Sound: Responsive Spaces GmbH
プロジェクトチームのメンバー: Create Lead: Andreas Wurm, Katharina Mayrhofer; Interaction Design: Andreas Wurm, Katharina Mayrhofer; Development/Programming: Katharina Mayrhofer, Andrea Maderthaner; Assembly: Julian Reil
プロジェクト名: Zeit–los
プロジェクトのクライアント: Nova Zone Innovation GmbH