Retail M8は、かつてのホステルの文化的意義をインスピレーション源とし、過去と現在を調和させる空間づくりを実現しました。歴史ある建物の雰囲気や周辺環境の個性を大切にしながら、現代的なデザインを取り入れることで、訪れる人々に新しい発見と感動を提供しています。マカオの物語や地域社会の記憶を継承しつつ、未来へとつなげる場として注目されています。
このプロジェクトは、マカオの中心地である噴水広場からわずか50メートルの場所に位置し、6階建ての地上部分と3層の地下構造を持つ複合施設です。総床面積は7,426平方メートルに及び、効率的なスペース活用と都市機能の融合を実現しています。周辺には政府機関や銀行、法律事務所が立ち並び、年間約2,000万人の観光客が訪れる商業・文化の中心地としての役割も担っています。
外装には耐久性と美観を兼ね備えたPVDFコーティングを施したアルミクラッドを採用。PVDF(ポリフッ化ビニリデン)は、優れた耐薬品性と電気絶縁性を持つ高機能樹脂で、医療機器や航空宇宙分野でも活用されています。多彩なカラーバリエーションにより、建物の外観美とパフォーマンスを両立し、マカオの歴史的街並みに現代的なアクセントを加えています。
M8は「多様性・平等・包摂性(DEI)」を重視したデザインアプローチを採用。異なる背景や体験を尊重し、誰もが歓迎される空間を創出しています。ブランドや店舗は、コミュニティの多様な声を反映した設計を通じて、来訪者同士の交流や文化的なつながりを促進。これにより、地域社会との強い結びつきと新たな価値創造を実現しています。
設計過程では、文化財保護や防火対策、地域住民や行政との調整など、多くの課題を乗り越えました。保存管理計画(CMP)の策定や災害対策、維持管理計画の導入により、歴史的価値と現代的機能の両立を達成。こうした取り組みが、2025年のA'デザインアワード・建築部門ブロンズ賞受賞という形で高く評価されました。
Retail M8は、マカオの伝統と未来をつなぐ新たなランドマークとして、地域の文化観光とコミュニティの発展に貢献し続けています。今後も多様な体験と交流の場を提供し、マカオの魅力を世界へ発信していくことでしょう。
プロジェクトデザイナー: China Construction Engineering Macau
画像クレジット: Video Credits: Video Meng Kai Chuang, Shenzhen Shenghuo Vision Technology Co., Ltd., M8 Cultural Tourism, 2024.
Main Image: Photographer Ip Chak Sum Sam, M8 in Day, 2024.
Optional Image #1: Photographer Ip Chak Sum Sam, M8 in Night, 2024.
Optional Image #2: Photographer Ip Chak Sum Sam, M8 Facade Details, 2024.
Optional Image #3: Photographer SeilaoJiong, M8 Main Entrance, 2024.
Optional Image #4: Photographer Sixteen, M8 Roof, 2024.
プロジェクトチームのメンバー: Lam Tin Cheung Sada Chief Architect
Lau Chun Kei Justin Designer
Loi Iok Man Creative Director
Chan Kuong In Civil and Structural Director
He Liwen Project Director
Leung Man Ngo Architectural Engineer
Tong Man Kit Architect
Zhang Quan MEP Engineer
プロジェクト名: M8 Cultural Tourism
プロジェクトのクライアント: M8