曲線美と自然光が織りなす新時代のオフィス空間

環境心理学とワビサビ哲学が融合した癒しのデザイン

Jui Ching Hsuが手がけた「Li Teng」は、環境心理学とワビサビの精神を取り入れたオフィスデザインで、現代の働き方に新たな価値を提案しています。落ち着きと創造性を促す空間設計は、クライアントとの対話や発想の深化をサポートし、ライフスタイルと働く環境の理想的な調和を実現しています。

「Li Teng」は、台湾・桃園市で2024年7月に完成したインテリアデザイン事務所のオフィス空間です。Jui Ching Hsuによるこのプロジェクトは、約135平方メートルの広さに、エントランス、オフィスエリア、休憩室、会議室、バスルームを配置。高い天井とオープンなレイアウトが特徴で、自然光が全体に行き渡る設計となっています。柔らかな白色の光がグレートーンの背景に溶け込み、静謐で温かみのある雰囲気を生み出しています。

このオフィスは、従来の直線的なオフィス空間から脱却し、曲線や丸みを帯びたフォルムを多用。塗装、石材ベニヤ、ストリップライトなどの純粋な素材が、空間に流れるような美しさと視線誘導の効果をもたらします。特に、梁や壁、廊下に施された曲線は、視覚的な連続性と調和を強調し、利用者に安らぎと創造性を与えます。

環境への配慮も徹底されています。PUロックボードや無垢オークベニヤ、環境に優しいラテックス塗料など、オーガニックで自然な素材を選定。高い天井と良好な換気設計により、人工照明や空調への依存を減らし、エネルギー消費とカーボンフットプリントの削減を実現しています。LEDライトストリップはキャビネットや床、接合部に埋め込まれ、光と影のコントラストが空間に動きを与えています。

ワビサビの美学を体現するため、手作業で塗られた壁やラフな石材ベニヤ、コンクリートブロックなど、素材の素朴さと不完全さを活かしたディテールが随所に見られます。これにより、空間には「シンプルさ」「不完全さ」「無常」といったワビサビの価値観が息づき、利用者の心を落ち着かせる効果が期待されています。

「Li Teng」は、A' Design Award 2025年インテリアスペース部門でシルバー賞を受賞。専門性と創造性、そして環境への配慮が高く評価されています。オフィスデザインの新たな可能性を示すこの空間は、働く人々の心と体に寄り添い、未来のライフスタイルを豊かに彩るヒントを与えてくれます。

今後、オフィスや住空間においても、環境心理学とワビサビの融合がさらなる注目を集めることが期待されます。心地よさと機能性、そしてサステナビリティを兼ね備えた空間づくりが、現代人のライフスタイルをより豊かに導くでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Jui Ching Hsu
画像クレジット: Li Teng Interior Design
プロジェクトチームのメンバー: Jui Ching Hsu
プロジェクト名: Li Teng
プロジェクトのクライアント: Li Teng Interior Design


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