「Sialk」は、イランに位置する世界最古級の文明、シアルク遺跡の文化遺産からインスピレーションを受けて誕生しました。数千年の歴史を持つ陶器に描かれた幾何学模様や植物・動物のモチーフが、現代の木質フローリングに新たな表情をもたらしています。伝統美と現代的なデザインが見事に融合し、住空間に文化的深みを与える点が特徴です。
このデザインの最大の特徴は、ひとつの基本形状から四つの異なるパターンを生み出せる点にあります。各パターンは独自のデザイン性を持ちつつ、製造工程の効率化も実現。ひとつの生産パターンで多様なデザインをサポートすることで、資源の無駄を最小限に抑え、環境保全にも配慮しています。製造過程では有害な尿素系接着剤を排除し、より安全なD4接着剤を採用している点も注目されます。
最新のエンジニアードウッド技術を駆使し、木材の品質や耐久性、サステナビリティを高めています。曲線や角度、半径の実現にはCNC木工機械を用い、床暖房にも適応可能。標準サイズの合板シートを最大限に活用するレイアウト設計により、無駄な廃材を減らし、経済性と環境負荷低減を両立しています。
「Sialk」は、ユーザーが四つのパターンから好みのデザインを選び、自由に組み合わせて空間を演出できるモジュール式フローリングです。各ピースは単独でも、組み合わせても美しいパターンを形成し、設置角度によっても多彩な表現が可能。これにより、個々のライフスタイルや空間に合わせた唯一無二のインテリアが実現します。
デザイン開発は2023年9月に始まり、2024年には研究開発を経て、同年のデザインアワード発表と同時にローンチが決定されました。長年の木工製品開発経験と現場でのフィードバックを活かし、製造・設置時の課題を徹底的に解決。特に合板シートの無駄を最小限に抑える形状設計と、パッケージングの工夫が高く評価されています。
「Sialk」は、古代の伝統と現代の技術を融合させた、柔らかさと自由さを兼ね備えた唯一無二の木質フローリングです。2025年にはA' Design Awardのシルバー賞を受賞し、その技術力と芸術性が国際的にも認められました。現代の住空間に新たな価値観と美をもたらすこのデザインは、今後のインテリアシーンに大きな影響を与えることでしょう。
プロジェクトデザイナー: Sahar Bakhtiari Rad
画像クレジット: Sahar Bakhtiari Rad
プロジェクトチームのメンバー: Sahar Bakhtiari Rad
プロジェクト名: Sialk
プロジェクトのクライアント: Barahas