「Tribute to Magnolia Flowers」は、上海の象徴であるマグノリアの花やスープフラワー、古銭といった伝統的なモチーフを取り入れ、都市の過去と現在をつなぐデザインが特徴的である。設計の初期段階から、未来への理想とともに、古き良き上海の記憶を残すことが意図された。都市そのものをキャンバスに見立て、時代ごとの市民のライフスタイルや価値観が立体的に描かれている。
空間の主調色には深いブラックが用いられ、オールドマネーを思わせるヴィンテージスタイルが全体を包み込む。アトランティック・スノーホワイトやブラジル産ブラック、半透明のマーブル、ロジンジェイド、ダークウッドなど多彩な素材が組み合わされ、強烈なビジュアルインパクトを生み出している。これらの素材選びと構成が、訪れる人々の記憶に深く刻まれる空間体験を実現している。
本デザインは、単なる不動産のイメージスペースにとどまらず、バーやレストラン、文化観光施設など多用途に活用できる柔軟性を持つ。持続可能性を重視した設計思想に基づき、時代や用途を超えて長く愛される空間を目指している点も注目される。
設計は2023年11月に始まり、2024年6月に上海・長寧区の歴史的なエリアである虹橋路北角に完成した。ロケーションの持つ文化的背景と、現代的なデザイン手法が見事に融合し、地域の新たなランドマークとなっている。
「Tribute to Magnolia Flowers」は、ニッチの造形やデコンストラクティビズム(分解主義)といったデザイン技法を駆使し、中国文化の要素を巧みに取り入れている。都市の記憶と未来へのビジョンを同時に体現するこの空間は、上海の新しいライフスタイルを象徴する存在として、国内外から高い評価を集めている。
都市の歴史と現代性を融合させたXingbin Yangのデザインは、今後の空間創造における新たな指標となるだろう。伝統を敬いながらも革新を恐れない姿勢が、上海の未来を鮮やかに彩っている。
プロジェクトデザイナー: Xingbin Yang
画像クレジット: Xingbin Yang
プロジェクトチームのメンバー: Xingbin Yang
プロジェクト名: Tribute to Magnolia Flowers
プロジェクトのクライアント: Xingbin Yang