「No Excuse」クロス型ブローシャーが伝える女性への暴力根絶

インタラクティブなデザインが社会課題への意識と行動を促す

ABC Design Communicationによる「No Excuse」は、女性に対する暴力撲滅を訴えるために生まれた革新的なクロス型ブローシャーです。折りたたまれた正方形の紙面が展開されるごとに、強烈なビジュアルとメッセージが現れ、社会的な問題への深い気づきを促します。

このプロジェクトは、アテネで2024年7月から9月にかけて制作されました。デザインのインスピレーションは、女性に対する暴力という世界的な課題に対する緊急性から生まれています。ブローシャーの各ページは、1/3の女性が身体的または性的暴力を受けている、1日に137人の女性が家族によって命を奪われているといった衝撃的な統計を明確に伝え、受け手に強い印象を残します。

このクロス型ブローシャーは、従来のパンフレット形式を超えたインタラクティブな体験を提供します。折りたたみ構造と透明なゼラチン素材を活用し、ページをめくるごとに女性の顔から暴力の痕跡が取り除かれる象徴的な変化を表現。さらに、参加者が身につけられるリボンも付属し、個人のアクションを促します。

制作にはAdobe Creative Suite(PhotoshopおよびIllustrator)が使用され、ブローシャーは閉じた状態で12.3×12.5cm、開いた状態で37×36cmのサイズとなっています。デザインの特徴として、受取人の名前をタグに記載することで、メッセージのパーソナルな訴求力を高め、積極的な参加を促す工夫が施されています。

本プロジェクトは、徹底したリサーチに基づき、世界中の女性が直面する現実をデータで裏付けています。「世界の女性の3人に1人が暴力を経験」「40%未満の女性しか助けを求めていない」といった事実が、視覚的にも内容的にも強いインパクトを与えます。これにより、受け手は問題の深刻さを自分ごととして捉えやすくなり、社会的な変革への意識が高まります。

「No Excuse」は2025年、A' Social Design AwardのIron賞を受賞しました。この賞は、実用性と革新性を兼ね備えた優れたデザインに贈られるものであり、社会にポジティブな影響を与えるプロジェクトとして高く評価されています。

このクロス型ブローシャーは、強いビジュアル、参加型の仕掛け、そして確かなデータを組み合わせることで、女性の安全と平等の実現に向けた行動を後押しします。社会課題に対する意識を高め、変革を促すデザインの力を体感できる一例です。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: ABC Design Communication
画像クレジット: ABC Design Communication
プロジェクトチームのメンバー: Creative Director: Andromachi Kakava Graphic Designer: Kornilios Nikolaidis
プロジェクト名: No Excuse
プロジェクトのクライアント: ABC Design Communication


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