本プロジェクトの設計は、キャンパスの伝統的な建築様式をリサーチすることから始まった。設計チームは、木造の軒構造を現代的に再解釈し、サンダルウッドやテラゾーといった素材を活かすことで、過去と現在が自然に溶け合う空間を実現。陰陽思想を反映したバランスと調和の美学が、空間全体に息づいている。
最大の特徴は、太極図に着想を得た黒と白のパターンによるハーモニーだ。エントランスは十字型の動線で構成され、自然光を最大限に取り入れる設計となっている。レトロなテラゾー床や深みのある木材の色調は台湾の文化的アイデンティティを象徴し、透明感のあるデザインは伝統的な三合院の温かみを現代に伝えている。
天井や窓枠には天然木の突板を採用し、公共エリアには既存のテラゾー床を保存。環境に配慮したサステナブルな素材選びが、現代的な感性と伝統美の両立を支えている。白を基調とした明るい空間と、グレーを中心とした落ち着いたゾーンが絶妙なコントラストを生み出し、視覚的なバランスを演出している。
296平方メートルに及ぶ空間は、十字軸のレイアウトを核とし、ラウンジや読書エリア、オフィスなど主要スペースを効率的に連結。大きなフロア・トゥ・シーリングの窓が中庭との一体感を高め、教室は機能ごとにゾーニングされている。シンプルで明快な動線設計が、快適な学びの環境を支えている。
利用者からは「明るく開放的な学習環境になった」「中国や台湾の美学が感じられる」と高い評価が寄せられている。特に大きな窓による自然光の導入は、以前の暗さを一新し、教室を広々と感じさせる。ラウンジや読書エリアの充実も、学生のリラックスや交流を促進している。
このプロジェクトは、2025年にA' Design Awardのインテリアスペース部門でシルバー賞を受賞。伝統と革新、地域性と国際性が調和した空間は、現代の学びの場に新たな価値をもたらしている。
プロジェクトデザイナー: Tsong Yo Interior Design
画像クレジット: Tsong Yo Interior Design
プロジェクトチームのメンバー: Li-Hsu Tsai, Morse Wang
プロジェクト名: Language Center
プロジェクトのクライアント: Tsong Yo Interior Design