スクアマは、ケルフコレクションの一部として誕生しました。このコレクションは、単なる装飾を超え、技術そのものが美しさを生み出す可能性を探求しています。メルナズ・ザリン・ハディッドは、実験的かつ技術的なアプローチを融合させ、デザインと素材の特性を一体的に捉えることで、従来の分断的な手法では到達できない新たな可能性を切り拓きました。特に建築的な思考とデザイン思考の統合が、スクアマの独自性を際立たせています。
スクアマの最大の特徴は、精密なケルフカットによって銀に流動性を与え、身体の自然な曲線に沿って柔軟に変形する点です。その波打つ表面は、動きに合わせて光を受け止め、拡散し、装着者の身体のフォルムを際立たせます。反射する光とサテン仕上げの影が織りなすグラデーションは、まるで生きているかのようなダイナミックな表情を生み出します。「スクアマ」という名称は、重なり合う鱗片のような構造と、複雑な光のパターンを想起させます。
製作過程では、3Dプリントやレーザーカットなどの先端技術が活用されました。カーブの形状、カットの深さ、ストリップ幅、素材の厚みや間隔など、細部にわたる実験を重ねることで、技術と素材の自立性が追求されています。特に銀の変形特性が、平面から立体への美しい変化を可能にし、追加の構造材を必要としない点が評価されています。
スクアマは、未使用時にはフラットな形状ですが、装着時には手首や首に自然にフィットします。ブレスレットは30mm×0.5mm×228mm、ネックレスは380mm×0.5mm×32mmとシンプルなサイズ展開ながら、個々の好みに合わせてカスタマイズや拡張が可能です。手首から肘まで伸ばせる拡張型も用意されており、装着者の個性を反映するインタラクティブな要素が特徴です。
このプロジェクトは、イラン国内での3Dプリントやレーザーカット技術、素材の入手制限といった課題を乗り越えながら、2023年3月から2024年までの期間をかけて完成しました。スクアマは、2025年にA'ジュエリーデザイン賞ゴールドを受賞し、アート・デザイン・テクノロジーの融合による新たな価値を世界に示しています。
スクアマは、身体と光、技術と美学の対話を通じて、現代ジュエリーの新たな地平を切り拓きました。今後もケルフコレクションの進化とともに、装着者の個性を引き出す革新的なデザインが期待されます。
プロジェクトデザイナー: Mehrnaz Zarrin Hadid
画像クレジット: Image #1: Photographers: Gabriel Salcedo, Mahbod NourMohamadi, Kerf Collection, Squama , 2024, Image#2: Gabriel Salcedo, Mahbod NourMohamadi, Kerf Collection, Squama 2024, Image#3: Gabriel Salcedo, Mahbod NourMohamadi, Kerf Collection, Squama ,2024
Image#4: Gabriel Salcedo, Mahbod NourMohamadi, Kerf Collection, Squama ,2024
Image#5:Mohammad Esmaeili, Kerf Collection, Squama , 2024 ,
video,Videographer and Editor: Amir Doustdarnia, Lighting and Videographer assistant:Mohammad Esmaeili
プロジェクトチームのメンバー: Mehrnaz Zarrin Hadid
プロジェクト名: Squama
プロジェクトのクライアント: Mehrnaz Zarrin Hadid