「Maya」は、所有者が自宅のようにくつろげる“浮かぶ家”というコンセプトから着想を得て設計された。プライベート空間と共有スペースの両方で最大限の快適さを追求し、各ゲストが同等の設備を享受できるよう配慮されている。また、船内のさまざまな場所で思い出深いひとときを過ごせるように設計されており、時間帯ごとに異なる魅力的なスポットが用意されている点も特徴だ。
この37メートルのスーパーヨットは、Numarineの最新モデル「37XP」をベースに、オーナーの要望に応じてカスタマイズされた。高品質な素材と先進的な生産技術を駆使し、耐久性と効率性を両立。船内にはアイコニックな家具やアート作品が随所に配置され、ラグジュアリーと快適性が見事に融合している。広々とした窓からは自然光が降り注ぎ、約1,200平方メートルの空間が開放感と優雅さを演出する。
「Maya」の設計には、先進的なCADソフトウェアやCNC加工技術、軽量複合素材やマリンアルミニウムなど、最先端のテクノロジーが活用された。インターフェースには直感的なタッチパネルを採用し、ナビゲーションや照明、船内システムの操作が容易に行える。自動展開式のスイムプラットフォームや大型ウィンドウの開閉機能など、ユーザーエクスペリエンスを高める工夫も随所に施されている。
設計プロセスでは、ユーザーや業界専門家100名以上を対象にした調査・インタビューを実施。機能性、美観、サステナビリティに関するニーズを徹底的に分析し、オープンレイアウトやエコ素材、スマートナビゲーションなど、現代のラグジュアリー市場が求める要素を反映させた。これにより、「Maya」は環境配慮とユーザー中心のイノベーションを両立するヨットとして、業界の新たなベンチマークとなっている。
「Maya」は、2022年11月にイスタンブールで設計・製造が開始され、2024年6月にボドルムでオーナーに引き渡された。製造過程では、インテリアや家具、アートの選定が並行して進められ、細部にまでこだわり抜かれた空間が完成した。その結果、A' Design Awardのゴールド賞を受賞し、デザイン界でも高い評価を得ている。
「Maya」は、プライバシーと開放感を絶妙にバランスさせたレイアウト、洗練された美意識、そしてサステナブルな素材選定によって、現代のヨットデザインに新たな価値をもたらしている。今後のラグジュアリー市場において、持続可能性とユーザー体験を重視したデザインの重要性がさらに高まることが期待される。
プロジェクトデザイナー: REZZAN BENARDETE
画像クレジット: Photographer: Emre Önemi, Kerem Sanlıman
プロジェクトチームのメンバー: REZZAN BENARDETE
プロジェクト名: 37XP Maya
プロジェクトのクライアント: Rezzan Benardete Interiors