海と都市が融合する「Ebb and Flow」住宅インテリア

流動する空間美が生み出す新しいラグジュアリー体験

台湾・高雄の港町を舞台に、Michael Tuが手がけた「Ebb and Flow」は、海の静けさと都市の洗練を融合させた住宅インテリアデザインです。自然と建築、光と素材が織りなす空間は、現代的なラグジュアリーの新たな形を提示しています。

「Ebb and Flow」は、高雄港の水辺に位置し、海と都市が交差する独特のロケーションから着想を得ています。デザイナーのMichael Tuは、波の流動性を空間構成に反映させ、建築的な分解や重層的な素材使いを通じて、自然と都市の対話を空間に落とし込みました。これにより、住まいは単なる居住空間を超え、アートとしての体験を提供します。

このプロジェクトの最大の特徴は、波の有機的な動きを模した流れるような空間構成です。深みのあるレザーや天然石、チタンメッキのアクセントが織りなすコントラストが、奥行きと動きを生み出し、住まい全体に静謐さと躍動感をもたらします。彫刻的な壁面や反射する素材が水面のきらめきを想起させ、日常に非日常的な美をもたらします。

リビングや主寝室の壁面には、CNC加工された無垢材を用い、手作業による多層スキムコートとミクロ研磨で滑らかなマット仕上げを実現。ダイニングエリアには、光源が見えないよう設計された間接LED照明を組み込んだ特注パネルが採用され、光と形の彫刻的な対話が生まれています。これらの技術は、空間の均一性と美しさを両立させています。

全体で約611平方メートルに及ぶ広々としたオープンプランは、自然光の取り込みと空間の流動性を最大限に引き出します。素材の選定や照明計算、精密な建築フォルムの設計など、細部までこだわり抜かれた設計が、空間の調和と動きを強調しています。現地での手作業や3Dモデリング、光のシミュレーションなど、徹底したリサーチとプロトタイピングが、唯一無二の空間体験を実現しました。

最大の課題は、抽象的な「流れ」のコンセプトを物理的な空間に落とし込み、都市的な洗練と海の象徴性を両立させることでした。曲線のフォルムや波形パネルの精密な製作には、3Dスキャンやデジタルモデリング、先端の加工技術が駆使されています。これにより、構造的な一体感と美しさが両立した空間が誕生しました。

「Ebb and Flow」は、2025年A' Design Awardのシルバー賞を受賞し、技術力と芸術性の高さが国際的に評価されました。自然と都市、アートと機能が溶け合うこの空間は、現代のラグジュアリー住宅デザインに新たな指標を示しています。

海と都市のリズムが響き合う「Ebb and Flow」は、日常に新しい美意識と心地よさをもたらします。今後も、自然と都市の調和を追求するデザインが、豊かなライフスタイルを創造していくことが期待されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Ching Tze Tu
画像クレジット: Image #1: Creator Michael Tu, Ebb and Flow Project, 2024. Image #2: Creator Michael Tu, Ebb and Flow Project, 2024. Image #3: Creator Michael Tu, Ebb and Flow Project, 2024. Image #4: Creator Michael Tu, Ebb and Flow Project, 2024.
プロジェクトチームのメンバー: Designer: YING DI Creative Director: CHING TZE TU
プロジェクト名: Ebb and Flow
プロジェクトのクライアント: Farglory Group


Ebb and Flow IMG #2
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Ebb and Flow IMG #5

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