北京を拠点とするデザイナー、黄志燕(Zhiyan Huang)が率いるLiang Xingブランドは、伝統的な中国文化と現代的なデザインを巧みに融合させたジュエリーで注目を集めています。「敦煌」コレクションは、唐代の壁画で知られる敦煌莫高窟第217窟および第320窟のリボンや飛天像に着想を得て誕生しました。これらのジュエリーは、単なる装飾品を超え、身につける人に中国の美意識と歴史の深みを伝えます。
Liang Xingは、中国の伝統工芸「花絲鑲嵌(フィリグリーインレイ)」の技術と、最先端の3Dモデリングや3Dプリンティングを組み合わせることで、従来平面で表現されてきた工芸を立体的なジュエリーへと昇華させました。例えば、敦煌壁画で「最も美しい飛天」と称される黒飛天像のリボンの動きを、曲線美と立体感で再現。これにより、どの角度から見ても美しい造形が実現されています。
素材には銀、金、海水パールが用いられ、リボンイヤリング(30mm×25mm×65mm)、仏花イヤリング(20mm×20mm×20mm)、ブレスレット(70mm×95mm×15mm)、リング(20mm×20mm×10mm)など、各アイテムが精緻なサイズで展開されています。これらの作品は、2024年9月の北京ファッションウィークや、2025年2月の外交部主催ディプロマティックショップでも披露され、国内外の注目を集めました。
Liang Xingのデザイン哲学は「含蓄」「優雅」「歴史的」の三つのキーワードに集約されます。ブランドは、無形文化遺産と中国美術の融合を目指し、アートと考古学的視点を持って制作に取り組んでいます。特に、三次元構造へのフィリグリーインレイの応用は、従来の技術的制約を乗り越えた革新的な試みとして高く評価されています。
この「敦煌」コレクションは、2025年A'ジュエリーデザインアワードでゴールド賞を受賞。芸術性、技術力、文化的価値の全てにおいて世界的な評価を獲得し、現代中国デザインの新たな潮流を象徴する存在となっています。
Liang Xingが生み出すジュエリーは、身につけることで歴史や文化の物語を感じられる特別な存在です。伝統と革新が交差するこのコレクションは、グローバルな舞台で中国美術の魅力を発信し続けています。
プロジェクトデザイナー: Zhiyan Huang
画像クレジット: Copyright, Liangxing (两行), 2024.
Photographer, Fei Liu, Dunhuang, 2024.
Sound (Video), 声无哀乐, "飞升" , 2020.
プロジェクトチームのメンバー: Lead Designer: Zhiyan Huang
プロジェクト名: Dunhuang
プロジェクトのクライアント: Liang Xing