イラクリ・エミリゼ率いるAlpha Architectureが手掛けるバトゥミ・チェス・パレスは、チェス盤をモチーフにした独創的なデザインが特徴です。建物全体が展開されたチェスボードのような形状を持ち、ファサードには黒と白のリズミカルなパターンが施されています。この視覚的な演出は、チェスの戦略性や美しさを建築空間に巧みに落とし込んでいます。
エントランスには象徴的なチェスピースの彫刻が設置され、訪れる人々に強い印象を与えます。この彫刻は、単なる装飾にとどまらず、建物の機能的かつ象徴的な入口としての役割も果たしています。内部には大会ホール、学習室、医療室、管理室、会議室、スポーツ・文学スペース、チェス図書館、展示スペース、飲食施設、スポーツショップ、ホテルルーム、バリアフリールーム、ジムなど、多彩な施設が集約されています。
建築技術面では、人工芝や金属製サブストラクチャー、HPLパネルによる換気ファサード、耐候性に優れたフラットルーフ、ガラス張りのウィンターガーデンなど、先進的な素材と工法が採用されています。これにより、機能性とデザイン性の両立が実現されています。
このプロジェクトは、ジョージア政府主催のコンペティションでAlpha Architectureが勝利したことから始まりました。設計の過程では、チェスの本質を建築にどう反映させるかという課題に直面しましたが、チェス盤のグリッドや光と影のリズムを巧みに取り入れることで、周囲の環境と調和しつつも存在感を放つ建物が生み出されました。
バトゥミ・チェス・パレスは2027年の完成を予定しており、チェスツーリズムの新たな拠点として国際的な注目を集めています。2025年にはA'デザインアワード建築部門でブロンズ賞を受賞し、その創造性と社会的貢献が高く評価されています。
チェスの精神を建築に昇華させたバトゥミ・チェス・パレスは、文化とイノベーションが融合する象徴的なランドマークとして、今後も多くの人々にインスピレーションを与え続けることでしょう。
プロジェクトデザイナー: Irakli Emiridze
画像クレジット: Irakli Emiridze's Alpha Architecture has all copyrights, for this project
プロジェクトチームのメンバー: Irakli Emiridze
プロジェクト名: Batumi Chess Palace
プロジェクトのクライアント: Alpha Architecture