幾何学美と機能性が融合するSolid Orderのジュエリーパッケージ

現代アートのエッセンスを纏う新たなラグジュアリー体験

中国発のジュエリーブランドSolid Orderが提案するパッケージデザインは、ブランドの象徴である四角と円のモチーフを巧みに融合し、アート作品のような存在感を放つ。ミニマルな美学と建築的要素を取り入れたこのパッケージは、単なる包装を超え、ジュエリーの体験価値を高める新しいアプローチとして注目を集めている。

Solid Orderは、幾何学的な造形と中性的な美意識を特徴とする新進気鋭のファインジュエリーブランドである。ブランドのビジュアル言語は、四角と円というシンプルな形状に集約されており、その要素がパッケージデザインにも色濃く反映されている。デザイナーのYawen Jiang氏は、写真家・杉本博司の空間と質感へのこだわりからインスピレーションを受け、ミステリアスな美しさを追求した。

このパッケージの最大の特徴は、アートインスタレーションを思わせる造形美と、実用性を兼ね備えている点にある。外装には文学的な趣を持つテクスチャードペーパーを採用し、内箱は半透明のフロストアクリルで構成。滑らかな表面とシンプルな分割線が、開封の動作にセレモニー感と遊び心をもたらす。マグネットによる確かな閉じ心地も、ユーザー体験を高めている。

機能面でも優れており、リング用のベルベットインサートは、ネックレスやイヤリング用のホルダーに簡単に交換可能。これにより、ブランドの全商品ラインナップに対応できる柔軟性を実現している。ジュエリーを取り出した後は、空洞の半円形スペースが小物入れとして再利用できる設計となっており、パッケージ自体が長く愛用されることを意図している。

デザイン実現の過程では、アクリルボックスの取り出しやすさや開閉機構、ジュエリーの安定したディスプレイ方法など、細部にわたる工夫と調整が重ねられた。クライアントやサプライヤーとの密な連携のもと、複数回のプロトタイプ制作を経て、最終的な完成度に到達したという。

Solid Orderのジュエリーパッケージは、2025年のA' Packaging Design Awardでゴールド賞を受賞。デザインがもたらす新しい体験価値と、アート・サイエンス・テクノロジーの融合が高く評価された。今後もラグジュアリー分野におけるパッケージのあり方を再定義する存在として、さらなる注目が期待される。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Yawen Jiang
画像クレジット: Image #1-5: Photographer Cheng Zhang, 2024. Video Credits: Cheng Zhang, 2024.
プロジェクトチームのメンバー: Yawen Jiang Cheng Zhang
プロジェクト名: Solid Order
プロジェクトのクライアント: Ads


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