自然と調和するGoldwin本社、革新と伝統の融合空間

ブランド哲学を体現した6層のオフィスデザインが生む新たな働き方

東京・青山に誕生したGoldwin本社は、「Life with Nature」「Do More with Less」「Dedication to Detail」という3つのブランドコンセプトを軸に、自然との共生とミニマリズム、そして細部への徹底したこだわりを空間全体で表現しています。伝統的な日本の技法と現代的なイノベーションが融合したこのオフィスは、グローバルブランドの発信拠点として新たな価値観を提示しています。

Good PlaceとMafによるGoldwin本社のデザインは、6フロアを「力強く成長する樹木」に見立て、各階ごとに異なる空間構成を展開しています。自然素材のみを用いた仕上げや、左官・土壁・借景といった日本の伝統技術を積極的に採用することで、素材の本質と職人技への敬意を表現。床や家具の仕上げにも左官技法を取り入れ、屋内外の一体感と開放感を生み出しています。

エントランスには横方向に層を成す土壁と不規則な形状の自然石が配され、生命力あふれる印象を与えます。直線的な天井照明や石材とのコントラストが、空間に独自のリズムをもたらします。フロアによっては木材をふんだんに使用し、快適性を追求。別の階ではLGS(軽量鉄骨)などの素材を露出させたミニマルなデザインを採用し、多様な働き方に対応するオフィス環境を実現しています。

各階は用途に合わせて特化した設計がなされ、プレスルームとコワーキングスペースを隣接させることで活発なコミュニケーションを促進。上層階はミニマルなインテリアと柔軟性の高い家具を備え、クリエイティブな議論が生まれる場として機能しています。家具の80%以上を既存オフィスから再利用しつつ、同じ樹木から切り出した突板を順番通りに配置するなど、統一感と温かみを両立させています。

デザインプロセスでは、クライアントの店舗やラボの現地調査を通じてブランド哲学を深く理解。周辺環境や通行人の動線も分析し、青山通りからの眺望をブランドコミュニケーションの一部として活用しています。3Dレンダリングツールを用いたビジュアル提案により、クライアントとの認識のズレを解消しながらプロジェクトを進行しました。

Goldwin本社は、6,000平方メートルに及ぶ統一されたオフィス空間として、グローバルな発信と社内外のコミュニケーションの基盤となっています。2025年にはA' Design Award銀賞を受賞し、その卓越した技術力と芸術性、そして革新性が国際的にも高く評価されました。

このプロジェクトは、自然素材と伝統技術、そして現代的な機能性を融合させた新しいオフィスの在り方を提示しています。今後も、働く場のデザインが企業文化やブランド価値の発信に果たす役割に注目が集まるでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: GOOD PLACE
画像クレジット: Photographer: Keiko Chiba (Nacasa & Partners)
プロジェクトチームのメンバー: Designer: Saori Takata(GOOD PLACE) Designer: Ryota Unno(GOOD PLACE) Designer: Toshiya Maekawa(Maf) PM: Yosuke Kunii(GOOD PLACE) PM: Haruna Kageyama(GOOD PLACE)
プロジェクト名: Goldwin Headquarters
プロジェクトのクライアント: GOOD PLACE


Goldwin Headquarters IMG #2
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Goldwin Headquarters IMG #5
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