雲海石門:山と雲を映す次世代産業パーク

都市と自然が融合する多層的な公共空間の創造

浙江省衢州市の新たなランドマーク「雲海石門」は、山岳風景から着想を得た革新的な産業パークとして、都市の成長とコミュニティの活性化を目指している。

雲海石門は、ミンチュアン・ワンによって設計され、西浙江アグロテック産業パークの中核を担う存在として計画された。プロジェクトは、衢江区の豊かな山岳景観にインスパイアされ、幾何学的なタワーと段状のプラットフォームが連なるデザインが特徴的だ。これにより、建築自体が山と雲のアナロジーとなり、都市空間に自然のリズムを取り込んでいる。

従来の商業ポディウムの閉鎖的なイメージを覆し、雲海石門は屋外の多層プラットフォームを展開。これらは屋内の公共プログラムと連動し、アウトドアイベントや市民活動の舞台として機能する。中央の「クラウドデッキ」ギャラリーや、各タワーのスカイロビーも設けられ、多様な規模の交流やイベントを可能にしている。

構造には鉄筋コンクリートとスチールフレームを採用し、外装にはアルミニウムやステンレス、花崗岩などの耐久性素材を用いている。タワーのカーテンウォールには断熱性と省エネ性を兼ね備えたLow-Eガラスを採用し、現代建築の技術的要請にも応えている。

敷地面積は27,457㎡、建物の高さは75mに達し、オフィス、アパートメント、リテール、公共スペースが複合的に配置されている。230戸のアパートメントや約900台分の駐車場を備え、都市生活の多様なニーズに応える設計となっている。公共空間は屋外と屋内がシームレスにつながり、パフォーマンスやトークイベントなど多様な集いの場を提供する。

プロジェクトの設計は2023年8月に始まり、同年9月にはオープンコンペで受賞。都市計画や周辺環境、地域文化へのリサーチを重ね、地域の自然景観を建築に反映させることに成功した。設計段階では、限られた敷地内で多様なコミュニティ機能を実現するため、屋外空間の最大活用が重要な決断となった。

雲海石門は、2025年にA'デザインアワードのゴールドを受賞し、都市開発とデザインの新たな可能性を示した。山と雲を映すこの産業パークは、都市の成長エンジンとしてだけでなく、市民の交流と創造性を育む次世代の公共空間として注目されている。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Minquan Wang
画像クレジット: Image #1: Renderer DZI, 2023 Image #2: Renderer DZI, 2023 Image #3: Renderer DZI, 2023 Image #4: Renderer DZI, 2023 Image #5: Renderer DZI, 2023
プロジェクトチームのメンバー: Minquan Wang
プロジェクト名: Yunhai Shimen
プロジェクトのクライアント: Zhejiang University of Technology Engineering Design Group


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