伝統と革新が融合するOssoチェアの美学と構造

骨格美と職人技が生む新時代の椅子デザイン

Ossoチェアは、東洋建築の伝統と自然界の骨構造から着想を得て誕生した。バランス、プロポーション、そして職人技を体現し、現代的なミニマリズムとクラフトマンシップが融合したデザインが注目を集めている。

Wongsun YooによるOssoチェアは、伝統的な東洋建築の構造美と自然界の骨格からインスピレーションを受けている。椅子の背面は「第二のファサード」として設計され、水平構造が脊椎のように組み合わさることで、彫刻的かつ機能的な存在感を放つ。木製のジョイントは、建築的な精度と耐久性を備え、伝統と自然が調和する洗練されたフォルムを実現している。

Ossoチェアの最大の特徴は、太く重厚な素材に頼らず、曲線と交差する梁によるクロスブレース構造で強度を確保している点だ。人間工学に基づいたコンケーブ形状の座面は、体圧を分散し、快適な座り心地を提供する。背面のダブルコラムの隙間には水平部材が自然に収まり、全体の調和とリズムを生み出している。

製作工程では、幾何学とモジュール性に重点を置き、3〜5cm厚の木材をCNC加工で成形。仕上げにはフランスの老舗キャビネットメーカーBrimboisとの協業により、伝統的な技法を現代的なブラックステイン仕上げに昇華。木目の質感を残しつつ、ミニマルなエレガンスを演出している。

Ossoチェアは、オープンバックと三本脚構造による「負の空間」を強調し、軽やかさと開放感を表現。座面はわずかに浮遊するような曲線を描き、彫刻的なシルエットが空間に奥行きを与える。光と影のコントラストが際立ち、実用家具でありながら建築的なアートピースとしても存在感を放つ。

このプロジェクトは、パリで2024年にデザインされ、同年6月に初のプロトタイプが完成。人間工学的な快適性を追求し、VR技術を活用したプロトタイピングや地元産アッシュ材の採用、着脱式の座面プレート開発など、多角的なリサーチと改良が重ねられた。パリ・デザインウィークでの発表後、デザイナーや建築家からのフィードバックを反映し、細部の調整が行われている。

ジョイントの精度や一体感のあるブラック仕上げなど、細部へのこだわりが評価され、Ossoチェアは2025年A'デザインアワード銀賞を受賞。伝統と革新、機能と美が融合した新時代の椅子として、インテリアデザインの未来を切り拓いている。

Ossoチェアは、空間に詩的なリズムと静謐な存在感をもたらす。伝統的な技術と最新テクノロジーの架け橋となるこの作品は、日常にアートと快適性をもたらす新たなスタンダードとして注目されている。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Wongsun Yoo
画像クレジット: Wongsun Yoo
プロジェクトチームのメンバー: Wongsun Yoo
プロジェクト名: Osso
プロジェクトのクライアント: yoo wongsun


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