「Fanora」は、折りたたみ扇子の形状をそのままコントロールパネルに落とし込むことで、伝統的な中国美学と現代的なテクノロジーを両立させています。扇子が持つ文化的な意味や感情表現をデザインに反映しつつ、家電制御やシーンカスタマイズ、環境適応性など、スマートホームに求められる機能性も高いレベルで実現しています。
本体には6063アルミニウム合金を採用し、サンドブラストとアルマイト加工による上質な質感を追求。ペンダント部分には天然の和田玉を用い、職人の手による丁寧な研磨で美しさと手触りを両立しています。パネルには8つのCNC加工ボタンが配置され、指に馴染む曲線と細かなサンドテクスチャーが指紋の付着を防ぎ、快適な操作感を提供します。
「Fanora」は壁掛け・卓上の両方で設置でき、和田玉ペンダントの形状もカスタマイズ可能です。ペンダント内部に組み込まれたセンサーが、室内の状況に応じて照明や空調を自動調整し、パーソナライズされた快適空間を実現します。さらに、シーンボタンの長押しで現在の設定を記憶し、ワンタッチで理想の環境を再現できる「シーンキャプチャ」機能も備えています。
プロジェクトは2023年6月に広州で設計・開発され、2024年10月に中国国内で発売されました。ユーザーのニーズが機能性や実用性だけでなく、審美性やパーソナライズ、文化的価値へと進化する中、折りたたみ扇子の要素を取り入れることで、伝統美と快適な住環境の両立を目指しています。
伝統的な扇子構造とスマート技術の融合には高い技術力が求められましたが、パネルの骨組みや扇面のコントロールエリア、ペンダント内蔵センサーの設計により、アートとテクノロジーの調和が実現しました。さらに、カスタマイズ可能なシーンキャプチャやエネルギーマネジメント機能も搭載し、個別ニーズに応えています。
「Fanora」は、2025年のA'デザインアワード(デジタル・電子機器部門)でブロンズ賞を受賞。アート、サイエンス、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを体現し、生活の質を向上させるデザインとして高く評価されています。伝統文化への敬意と現代的なスマートライフの融合が、これからの住まいの在り方に新たな指針を示しています。
プロジェクトデザイナー: Hdl Automation Co., Ltd.
画像クレジット: Hdl Automation Co., Ltd.
プロジェクトチームのメンバー: Jin Huang, Wenbin Chen, Daying Gao, Dongchang Li, Xiujuan Chen, Yang Liu
プロジェクト名: Fanora
プロジェクトのクライアント: HDL Automation Co., Ltd.