コブル:無意識のマインドフルネスを誘う新感覚スピーカー

遊び心と集中を融合したインタラクティブなオーディオ体験

コブルは、現代社会で求められるマインドフルネスのあり方に新たな視点をもたらす、エリック・ウーによる革新的なBluetoothスピーカーです。伝統的なボードゲーム「囲碁」から着想を得て、意図的な瞑想に頼らずとも、日常の中で自然に心を整える時間を創出します。

コブルの最大の特徴は、スピーカー上部に設けられたインタラクティブなグリッドインターフェースです。ユーザーは4本のマグネット式ペグを自由に配置し、特定のパターンを作ることで、保存された音色やサウンドプロファイルを呼び出すことができます。この仕組みは、囲碁の石を置く動作にインスパイアされており、無意識のうちに集中力を高め、心に安らぎをもたらすことを目指しています。

プロトタイプは、木製の筐体とサンドブラスト加工のアクリルパネルを組み合わせて制作されました。LEDライトの柔らかな光がパネルを通して拡がり、視覚的にも心地よい雰囲気を演出します。制御部にはArduino Nanoを採用し、量産時にはより効率的なチップへの切り替えが予定されています。ペグの認識にはホール効果センサーによる磁気検知方式を採用し、安定した操作性を実現しています。

コブルは、一般的なBluetoothスピーカーとしての機能も備えており、スマートフォンやPCから音楽を再生できます。さらに、専用アプリを利用することで、自然音やホワイトノイズなどのサウンドプロファイルをカスタマイズし、ペグの配置によって簡単に切り替えることが可能です。ユーザーリサーチでは、ペグの大きさやグリッドの行数・列数、設置面積の最適化に重点が置かれ、オフィスや書斎の限られたスペースでも快適に使えるサイズ感が追求されました。

このプロジェクトは、アメリカ・ロードアイランド州で6ヶ月にわたり開発され、コワーキングスペースでの実証実験を通じてユーザー体験が磨かれました。開発過程では、操作面の楽しさと省スペース性のバランスを取ることが最大の課題となりましたが、最終的には多くの参加者から「ちょうど良い」インターフェースとして高い評価を獲得しています。

コブルは、2025年のA'デザインアワード(デジタル・電子機器部門)でアイアン賞を受賞し、実用性とイノベーションを兼ね備えたデザインとして国際的にも認められました。日常の中で自然に心を整える新しいライフスタイルの提案として、今後の展開が期待されています。

日々の忙しさの中で、意識せずとも心を整える時間を持つことは、現代人にとって大きな価値となっています。コブルのようなプロダクトが、生活空間にさりげなく溶け込み、より豊かな時間をもたらす存在として注目されています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Eric Wu
画像クレジット: Photos: Eric Wu
プロジェクトチームのメンバー: Eric Wu
プロジェクト名: Cobble
プロジェクトのクライアント: EW Design


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