韓国のデザイナー、Suryun Hyeonによる「Player」は、動画コンテンツの消費スタイルに革新をもたらす。従来の動画プラットフォームが「いいね」やコメントといった受動的な関与にとどまっていたのに対し、「Player」は視聴者を能動的な参加者へと変貌させる。ジェネレーティブAIとXR(クロスリアリティ)の融合により、ユーザーは自分のアバターや背景を自由にカスタマイズし、3Dモーションデータを活用して動画内の動きを追体験できる。
このシステムは、動画にモーションおよびサウンドトラッキングを組み込み、XRデバイスや一般的なカメラで記録された動作を3Dデータ化することで、誰でも簡単に参加できる環境を提供する。さらに、AI搭載のユーザーインターフェースにより、アバターやバーチャル空間の作成も直感的に行える。これにより、年齢やバックグラウンドを問わず、すべてのユーザーが自分らしい方法で動画体験を楽しめる。
「Player」は、Meta QuestやApple Vision ProなどのHUD型XRデバイスとの高い互換性を持ち、ARグラスの進化にも対応を見据えている。ユーザーは気になる動画を見つけたら、まず自分のアバターや背景を設定し、3Dデータを活用してダンスやレゴ制作、リアクション動画など多様なアクションを正確に再現できる。録画後は編集や共有も容易で、参加型動画の新たな楽しみ方を提案する。
このプロジェクトは、主にZ世代を対象にしたインタビューやオンライン調査から得られたインサイトを基に設計された。調査では、多くの若年層が「現状の動画プラットフォームの機能には限界があり、もっと能動的に参加したい」と考えていることが明らかになった。特に、アバターやフィルターのカスタマイズ機能に対する需要が高く、ジェネレーティブAIの導入が動画参加をより魅力的にするとの声が多かった。
技術的な課題としては、3Dモーションデータの抽出と可視化が挙げられたが、専門家の協力と3Dツールの積極的な活用により、効果的なソリューションが実現された。こうした取り組みが評価され、「Player」は2025年のA'インターフェース・インタラクション・ユーザーエクスペリエンス部門でブロンズ賞を受賞している。
「Player」がもたらすのは、単なる動画視聴の枠を超えた、参加型・体験型の新しいライフスタイルだ。今後、動画プラットフォームは「見る」から「一緒に楽しむ」時代へと進化し、ユーザーとクリエイター双方のエンゲージメント向上と新たな収益機会の創出が期待される。次世代の動画体験を先取りする「Player」の動向に注目が集まっている。
プロジェクトデザイナー: Suryun Hyeon
画像クレジット: Suryun Hyeon
プロジェクトチームのメンバー: Suryun Hyeon
プロジェクト名: Player
プロジェクトのクライアント: Suryun Hyeon