中国江蘇省に位置する淮安中書閣は、デザイナー李想(Li Xiang)による独創的な発想から誕生しました。地元の都市文化と人類の宇宙への探求心、そして書物が象徴する無限の知識をインスピレーションの源とし、書店空間を新たな文化的ランドマークへと昇華させています。書店のデザインは、天体の軌道や宇宙の広がりをイメージし、機能性と美しさを巧みに融合させています。
この書店の最大の特徴は、「宇宙」というコンセプトを伝統的な木材と組み合わせ、二層にわたる幻想的な惑星インスタレーションを実現している点です。限られた空間で大規模な構造を成立させるため、精密な3Dモデリングと計算シミュレーションを駆使し、構造の安定性と視覚的インパクトの両立を追求しました。繰り返しの調整と最適化によって、書店全体が天文学的なフォルムに包まれています。
内部空間は、誇張された立体的な造形が支配し、同心円や不規則な幾何学構造が天体観測器を思わせます。曲線を描く本棚や螺旋状のレイアウトは、まるで惑星の軌道のようにダイナミックに配置され、訪れる人々に宇宙を旅するかのような没入体験を提供します。棚に並ぶ本は、無限の世界の断片のように、彫刻的な棚の中に静かに佇みます。
淮安中書閣は、単なる書店としての機能を超え、読書や休憩、文化交流の場としても設計されています。天文学的なデザインと実用性が融合した空間は、来訪者に知的好奇心と感性の刺激を与え、都市の新たな象徴としての役割を果たしています。
この革新的なデザインは、2025年A'デザインアワードのインテリアスペース、リテール&エキシビション部門でプラチナ賞を受賞しました。世界的な評価を受けたこのプロジェクトは、アート、サイエンス、デザイン、テクノロジーの境界を押し広げ、現代の美学を体現する空間として高く評価されています。
淮安中書閣は、都市の文化的価値を高めると同時に、訪れるすべての人に宇宙の神秘と知識の広がりを感じさせる場となっています。革新的な空間デザインがもたらす新たな体験を、ぜひ現地で体感してみてはいかがでしょうか。
プロジェクトデザイナー: Li Xiang
画像クレジット: Photographer丨SFAP
プロジェクトチームのメンバー: Li Xiang
プロジェクト名: Huai’an Zhongshuge
プロジェクトのクライアント: Shanghai Zhongshu Industrial Co., Ltd.