素の器:金沢の四季と伝統を感じるホテル体験

地域素材と職人技が織りなす新しい滞在スタイル

金沢・袋町に誕生した「Soki Kanazawa」は、伝統と現代性、そして地域とのつながりを重視したホテルです。地元の素材や職人の手仕事を随所に取り入れ、訪れる人が本来の自分に立ち返り、心からくつろげる空間を目指しています。四季折々の自然や土地の恵みを五感で味わい、地域文化と持続可能性を体現した新しいライフスタイルホテルとして注目されています。

「Soki Kanazawa」は、伝統的な日本美と現代的な快適さを融合させたデザインが特徴です。建物全体には木、石、土、鉄といった“素”の素材が使われ、優しい曲線で空間同士がつながることで、一体感のある「器」を形成しています。客室や共用部には、地元の職人による手仕事や、金沢の伝統色「加賀五彩」(藍、臙脂、黄土、草、古代紫)が随所に施され、土地に根ざした温もりと美しさが感じられます。

このホテルの最大の特徴は、地域との深い結びつきです。内装や家具には地元産の素材や工芸品が多用されており、レストランでは金沢近郊の新鮮な野菜や海産物など、季節ごとの食材を活かした料理が提供されます。さらに、伝統的な「掛け湯」を備えた大浴場や、老舗酒蔵の甘酒を味わえるサービスなど、金沢ならではの体験が用意されています。

建築は鉄骨造8階建て、延床面積約4,612㎡。全130室は18㎡から37㎡まで12タイプあり、ひとり旅から家族、グループまで幅広いニーズに対応。館内には最新の自動チェックイン機(翻訳機能付き)や、交流を促す円卓など、現代的な利便性と温かみのあるコミュニケーション空間が共存しています。

プロジェクトは2019年12月にスタートし、2022年11月に開業。袋町はかつて商人が行き交い栄えた場所で、すぐ隣には「町の台所」と呼ばれる近江町市場があります。設計チームは金沢の歴史や伝統色、地元素材、職人技、そして旬の食文化を徹底的にリサーチし、地域に根ざしたホテルづくりを実現しました。

「Soki Kanazawa」は、伝統とイノベーションの融合をテーマに、シンプルで本質的な美しさ、そして自然との調和を追求しています。2025年にはA'デザインアワードのブロンズ賞を受賞し、その創造性と社会貢献性が高く評価されました。地域経済やサステナブルな都市づくりへの貢献、そして本物の体験を求める現代の旅人にとって、これからのホテルの新しい指標となる存在です。

金沢の歴史と文化、そして現代的な快適さが調和した「Soki Kanazawa」。この場所でしか味わえない体験を通じて、旅の本質に立ち返る時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: UDS Ltd.
画像クレジット: IMAGE CREDITS: Image #1 to #5:Photographer Daisuke Shima,2022
プロジェクトチームのメンバー: Developer: Daiwa House Realty Mgt.Co., Ltd. Planning, Design, and Operation: UDS Ltd. Interior Design: DAIKEI MILLS, Keisuke Nakamura, Koki Kumagai, Masato Iwasaki Graphic Design: desegno Ltd. Artworks : hakujitu, Kanto Iwamura Producer :UDS Ltd., Yusaku Takahashi Design Director: UDS Ltd., Tetsuya Akaiwa, Shoya Nomoto Creative Direction: UDS Ltd., Kumiko Fujisawa, Mao Sawada
プロジェクト名: Soki Kanazawa
プロジェクトのクライアント: SOKI KANAZAWA


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