オーブ:歴史と現代性が融合するサイドボードの革新

古代ローマのヒッポドロームが紡ぐ新たなデザイン美学

オーブは、イスタンブールの古代ローマ・ヒッポドロームから着想を得て誕生したサイドボードです。歴史的な建築要素と現代的な機能性を融合し、アートデコとビザンチン建築の美学を現代のインテリアに取り入れています。

デザイナーのYilmaz Doganによるオーブは、3世紀に建設されたヒッポドロームの壮大な円形と直線的な構造からインスピレーションを受けています。この建築物は、古代社会の重要な集いの場であり、その象徴的なフォルムがオーブのデザイン言語に反映されています。シンメトリーなバランスと流線型の曲線が、歴史的な遺産を現代空間に調和させています。

オーブの最大の特徴は、アートデコの優雅さとビザンチン建築の荘厳さを融合した点にあります。手作業で成形された木材と高品質なラッカー仕上げ、カスタムメタルディテールが、洗練された存在感を放ちます。特に、独自のヒンジシステムによる円形サイドドアは、スペースを無駄にせず開閉できる機能美を実現。内部はボトルの高さに合わせて調整可能な棚を備え、実用性と美しさを両立しています。

製造工程では、CNC技術による精密なカットと、金色のアクセントがラグジュアリーな雰囲気を強調。内部はボスポラス・ディープブルーのトーンで仕上げられ、開閉時の体験にもこだわりが見られます。幅222cm、高さ74cm、奥行50cmの大容量設計で、4枚の扉と調整可能な棚が多様な収納ニーズに応えます。

オーブの開発は、古代建築の構造研究から始まりました。円形と直線を組み合わせたバランスの追求、そして現代の家具としての機能性を両立させるための素材選定が行われました。最大の課題は、円形サイドドアのメカニズムを美観と機能性を損なわずに実現することでしたが、独自のヒンジと内部構造の工夫で解決されています。

2023年、イスタンブールでデザインされ、アンカラで製造されたオーブは、A'デザインアワード2025でブロンズ賞を受賞。芸術性と技術力、そして生活の質を向上させるデザインとして高く評価されています。歴史と現代性が調和したこのサイドボードは、ラグジュアリーな空間に新たな価値をもたらします。

オーブは、インテリアに歴史的な深みと現代的な機能美を求める人々にとって、唯一無二の選択肢となるでしょう。デザインの力で空間を豊かにする新たなスタンダードとして、今後の展開が期待されています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Yilmaz Dogan
画像クレジット: A. Murat ARIK Erinç ULUSOY Giray AYDOS
プロジェクトチームのメンバー: Yilmaz Dogan
プロジェクト名: Orb
プロジェクトのクライアント: QZENS Furniture


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