セレーテッド・トランスペアレンシー:光と動きが織りなす新時代オフィス

幾何学的ファサードが生み出す透明性と自然との対話

ポティロプロス・アンド・パートナーズによる「セレーテッド・トランスペアレンシー」は、アテネ・エリニコン地区に新たな建築的ランドマークを創出。シンプルなトラペーズ形状と複雑なファサードが、都市と自然、光と空間の関係性を革新的に再定義している。

「セレーテッド・トランスペアレンシー」は、アテネ南部エリニコン地区のヴーリアグメニス通りに面し、海を一望できる立地に建てられたオフィスビルです。周囲には新旧のオフィスや住宅が点在し、緑豊かな環境が広がっています。ポティロプロス・アンド・パートナーズは、敷地全体を覆うトラペーズ(台形)のシンプルなボリュームを採用し、都市の角地に存在感を放つデザインを実現しました。

この建築の最大の特徴は、直線と曲線のガラスパネルが連なる「セレーテッド(鋸歯状)」のファサードです。ファサードは光を多様に反射し、見る角度によって透明度が変化。これにより、建物は通りから眺めるたびに動きと奥行きを感じさせる、まるで映画のワンシーンのようなダイナミズムを生み出しています。

内部プランは、中央に配置されたアトリウム(吹き抜け)によって各フロアに自然光を取り込み、開放感と快適性を両立。ファサードのストライエーション(縞模様)が、内部空間と外部環境の境界を曖昧にし、都市の喧騒と自然の静けさを巧みに融合させています。

設計コンセプトは「スムーズ」と「ストライエイテッド(縞状)」の対比を探求し、ファサードの鋸歯状の形状が自然光や景観を多層的にフィルタリング。これにより、建物内外の視線や光の移ろいが、空間体験に豊かな変化をもたらしています。さらに、ガラスの反射が周囲の緑を映し出し、建築と自然との新たな関係性を創出しています。

このプロジェクトは、アートとテクノロジー、建築的創造性の融合を高く評価され、2025年のA'デザインアワード建築部門でブロンズ賞を受賞。技術力と独創性に裏打ちされたデザインは、都市生活に新たな価値をもたらし、より良い未来の実現に寄与しています。

「セレーテッド・トランスペアレンシー」は、建築が都市と自然、光と空間をつなぐインターフェースとなる可能性を示しています。今後のオフィス建築の新たな指標として、国内外のデザインシーンに大きなインパクトを与えることでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: POTIROPOULOS and PARTNERS
画像クレジット: 3D Visualization Batis Studio
プロジェクトチームのメンバー: Architectural design Potiropoulos and Partners 3D Visualization Batis Studio
プロジェクト名: Serrated Transparency
プロジェクトのクライアント: Potiropoulos+Partners


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