このプロジェクトの着想は、音楽が人間の感情に与える影響と、身体の内側で鳴り響くリズムの美しさに由来しています。Runqi Zouは、心臓の鼓動や呼吸、腸の音など、普段は意識されにくい身体の音を芸術作品として表現し、鑑賞者が自分自身の生体リズムを音楽のように味わうことを目指しました。また、音楽が心の健康や気分に与えるセラピー効果にも着目し、音・感情・自己認識の新たな接点を探求しています。
「Sound Of Body」の最大の特徴は、外部の音楽と内部の生体リズムを融合させるインタラクティブな仕組みにあります。心拍や呼吸などの生体信号をセンサーで取得し、それらをリアルタイムで音や映像に変換。これにより、鑑賞者は自分の身体が生み出すリズムを、まるで交響曲の一部のように体験できます。従来のサウンドアートとは異なり、個々の生体データをダイナミックなオーディオビジュアル体験へと昇華させる点がユニークです。
技術面では、先進的なセンサー技術とPythonによるデータ処理、そして創造的なサウンドデザインが融合されています。心拍や呼吸のデータを取得し、アルゴリズムで音楽的要素(ピッチやテンポ、ドラムビートなど)へと変換。さらに、データは視覚的にも表現され、脈動する球体や回転パターンとして音と同期して映し出されます。ユーザーインターフェースも直感的で、参加者は自分自身の生体リズムをリアルタイムで体験できます。
この作品は、アート、テクノロジー、生体工学の融合による新たな表現領域を切り拓いています。実験的なリサーチと多様なユーザーテストを重ね、リアルタイムの音響化が自己認識やリラクゼーション、感情的なつながりを高めることが実証されました。アートのみならず、セラピーや瞑想など幅広い分野への応用も期待されています。
「Sound Of Body」は、2025年のA' Fine Arts and Art Installation Design AwardでIron賞を受賞。産業的要件と創造性を高い次元で両立し、ポジティブな体験をもたらす作品として国際的に評価されています。身体と音楽の新たな関係性を体感できるこのインスタレーションは、未来のアート体験の可能性を大きく広げています。
プロジェクトデザイナー: Runqi Zou
画像クレジット: Image #1: Photographer Runqi Zou, 2024.
Image #2: Photographer Runqi Zou, 2024.
Image #3: Photographer Runqi Zou, 2024.
Image #4: Photographer Runqi Zou, 2024.
Image #5: Photographer Runqi Zou, 2024.
プロジェクトチームのメンバー: Runqi Zou
プロジェクト名: Sound Of Body
プロジェクトのクライアント: Runqi Zou