このオフィスは、従来の堅苦しいレイアウトを打破するため、「オブジェクト主導型空間」というコンセプトを採用しています。木材の質感や色彩、フォルムを巧みに取り入れ、伝統的な職人技と現代建築の美学を融合。訪れる人々に、アートギャラリーのような洗練された雰囲気と、日常の業務に適した機能性を同時に提供します。
空間構成では「分解された動線」が特徴的です。直線的な視線軸を避け、動きのある空間体験を創出。受付エリアには鮮やかなブルーのL字型バーカウンターを配置し、イエローのシーティングと組み合わせることで、活力と理性のバランスを表現しています。チタンコーティングのメタルキャビネットがオフィスとディスカッションエリアを緩やかに仕切り、開放感とプライバシーの両立を実現しています。
素材選びにも独自性が光ります。セルフレベリングセメントの床は、繊細な触感と空間の一体感を強調。大きなガラス窓からは自然光がたっぷりと差し込み、人工照明の必要性を軽減します。深い木目のデスクや壁面アートが重厚で奥行きのある雰囲気を醸し出し、カラー戦略では「ウォーム&クールバランス」を徹底。ブルーの受付カウンターとナチュラルウッドのオフィスエリア、グレーとホワイトの床が調和し、現代的で温かみのある空間を演出しています。
約132.2平方メートルの空間は、レイヤー構造でゾーニングされ、オープンなエントランスから半個室のオフィス、そしてコレクション展示エリアへと段階的に移行します。曲線アーチが空間の移動を滑らかにし、視線誘導とともに物語性を高めています。オーナーの大型木製家具と現代的なデザインの調和には、チタンコーティングのパーティションやカスタムメイドの曲線ステップなど、細やかな工夫が施されています。
この空間は、多目的利用にも配慮されており、スタッフ同士の即時コミュニケーションやプライベートミーティング、リラクゼーションゾーンなど、さまざまなシーンに柔軟に対応します。自然光と照明計画が融合し、時間や角度によって異なる表情を見せる点も魅力です。2025年にはA' Design Awardのブロンズ賞を受賞し、技術力と創造性の高さが国際的にも評価されています。
「Light Field」は、都市と自然の境界に位置し、木工芸と現代デザインが織りなす新たなオフィスの在り方を提示しています。アートと実用性が共鳴するこの空間は、今後のワークスペースデザインに新しいインスピレーションを与える存在となるでしょう。
プロジェクトデザイナー: PUYU Interior Design
画像クレジット: PUYU Interior Design
プロジェクトチームのメンバー: Wei-Ting Mou, Ze-Li Peng
プロジェクト名: Light Field
プロジェクトのクライアント: PUYU Interior Design