敦煌飛天が舞う、革新的な茅台パッケージデザイン

伝統美と現代技術が融合した新たな酒文化の象徴

中国の伝統美術と現代デザインが出会う瞬間、Ying Song Brand Design Shenzhen Co, Ltdによる「Moutai Shengyue Flying Fairy」は、茅台酒のパッケージに新たな命を吹き込みました。敦煌莫高窟の壁画から着想を得たこのデザインは、文化的価値と芸術性を兼ね備え、2025年のA'デザイン賞でゴールドを受賞するなど、世界的な評価を獲得しています。

本デザインの最大の特徴は、敦煌莫高窟第401窟に描かれた音楽の女神「飛天」の優雅な姿をパッケージ全体に取り入れている点にあります。流れるリボンやしなやかなポーズは、ブランドイメージと見事に調和し、ボトルキャップにも同窟のモチーフが伝統的な七宝焼技法で再現されています。主要色には中国伝統色「緋羅(ひら)」を採用し、隋代の華麗で幻想的な雰囲気を現代に蘇らせています。

箱の内部構造には二層の雲模様が施され、開封時にまるで飛天が壁画から飛び出してくるかのような視覚的インパクトを演出。イラストレーションも伝統的な壁画の手描きスタイルを踏襲し、細部に至るまで徹底的なリサーチと検証が重ねられました。紙、陶磁器、金属といった異素材の組み合わせが、パッケージ全体に豊かな質感と奥行きをもたらしています。

このプロジェクトは2023年10月に深圳で始動し、2024年12月に完成。2025年1月には中国国内で発売され、消費者から高い評価を受けています。デザイン開発にあたっては、消費者の購買嗜好を徹底的に調査し、デザインソフトウェアを駆使して形状や色彩、ディテールの最適化が図られました。

パッケージの操作性にも工夫が凝らされており、箱は右側から開ける仕様、ボトルは上部の金属キャップから開封する設計です。これにより、伝統美と現代的な使いやすさが両立され、贈答品やコレクションとしての価値も高まっています。

「Moutai Shengyue Flying Fairy」は、茅台酒と敦煌芸術の融合を通じて、伝統文化への敬意と現代的な創造性を体現しています。文化的アイコンとしての役割を果たしながら、パッケージデザインの新たな可能性を切り拓く存在となっています。今後も伝統と革新の調和が、ライフスタイルやアートの分野に新たなインスピレーションをもたらすことでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Yingsong Brand Design (Shenzhen) Co, Ltd
画像クレジット: Image #1: Creator Yingsong Chen, 2024 Image #2: Creator Yingsong Chen, 2024 Image #3: Creator Yingsong Chen, 2024 Image #4: Creator Yingsong Chen, 2024 Image #5: Creator Yingsong Chen, 2024
プロジェクトチームのメンバー: Shuo Yu Yingsong Chen Wenbing Cheng longKun Zou Huandi Li
プロジェクト名: Moutai Shengyue Flying Fairy
プロジェクトのクライアント: Kweichow Moutai Co.,Ltd.


Moutai Shengyue Flying Fairy IMG #2
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Moutai Shengyue Flying Fairy IMG #5
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