Mandarinfish(マンダリンフィッシュ)ペンダントは、その名の通り、東洋で幸運や調和の象徴とされるマンダリンフィッシュから着想を得ている。この魚は、ペアで泳ぐ習性から「夫婦円満」や「永遠の絆」を表す存在として知られ、鮮やかな体色と独特のフォルムで多くの文化にインスピレーションを与えてきた。デザイナーのモハマド・アミン・モラディは、このユニークな生物の美しさと意味を、18金と色とりどりの宝石で表現することに挑戦した。
本作の最大の特徴は、サファイア、エメラルド、ダイヤモンドを巧みに組み合わせた色彩表現にある。マンダリンフィッシュの鮮やかな色合いを再現するため、複数のカットやサイズの宝石をマイクロセッティング技法で配置。曲線美を活かしたヒレやしなやかな尾のデザインは、魚の流麗な動きを彷彿とさせる。宝石の多用によりセッティングの難易度は高まるが、その分、生命力や幸運、美の象徴としての存在感が際立つ。
制作工程には、伝統的な手描きスケッチと最先端の3Dモデリングソフト「MatrixGold」を併用。18金を素材とし、3Dプリント、鋳造、研磨、そして必要に応じて選択的なシルバー電鋳を施すことで、繊細かつ耐久性のある仕上がりを実現している。サイズは幅45.10mm、長さ27.53mm、高さ11.54mm、重さ9.32gと、存在感と着用感のバランスが絶妙だ。
このペンダントは、チェーンを通してネックレスとしても、ブローチとしても使える設計となっている。推奨されるチェーンの重さは1.5g以上。ユニセックスなデザインで、性別を問わず多様なライフスタイルに寄り添うアクセサリーとして提案されている。
開発にあたっては、マンダリンフィッシュの生態や文化的意味を徹底的にリサーチし、デルファイ法を用いたアイデアの洗練が行われた。特に、魚体の複雑なカラーパターンを宝石で表現する点において、色彩のバランスや配置に細心の注意が払われている。2025年、テヘランで約1ヶ月をかけて完成したこの作品は、A'デザイン賞のジュエリー部門でアイアン賞を受賞し、実用性と芸術性を兼ね備えたデザインとして高く評価された。
Mandarinfishペンダントは、単なる装飾品を超え、自然界の美しさや調和、そして人と人とのつながりを象徴するアートピースである。日常に彩りとポジティブなエネルギーをもたらすこの作品は、現代のライフスタイルに新たな価値を提案している。
プロジェクトデザイナー: Mohammad Amin Moradi
画像クレジット: video music: Hillsong UNITED, oceans, 2013
プロジェクトチームのメンバー: Mohammad Amin Moradi
プロジェクト名: Mandarinfish
プロジェクトのクライアント: Delmor