「Sunlit Path」は、都市生活者が求める安らぎと、自然との一体感を追求した邸宅です。広がりのある木材使いと、グレースケールを基調とした落ち着いた色合いが、空間全体に深みと温かみを与えています。シカモア材の自然な経年変化が、時間や光の移ろいとともに表情を変え、外の緑と室内をやわらかくつなげます。こうした素材の選定と配置が、日々の暮らしに静けさと安心感をもたらしています。
この邸宅の最大の特徴は、流れるような動線と開放感です。階段が自然な移動を促し、リビングとダイニングが一体となることで、家族の交流や来客時の動きがスムーズに。2階には10人以上が集えるダイニングとバーカウンター、ワインキャビネットや隠し収納も備え、機能性と美しさを両立しています。さらに、猫用のキャットパーチや専用ステップも設けられ、ペットと共生するライフスタイルにも配慮されています。
インテリアには、イタリア製の高級水回り設備や銅色のメタルディテールが随所に施され、控えめながらも上質なラグジュアリー感を演出。これらのディテールが、木の温もりと調和し、時代を超えたエレガンスを空間にもたらしています。バスルームや収納スペースにも細やかな工夫が施され、日常の使い勝手と美しさが共存しています。
建物は4階建て、延床面積353.1平方メートル。従来の縦割り構造を排し、階ごとにずらしたレベルとオープンなつながりを持たせた設計が特徴です。1階はガレージや玄関、2階は社交の中心となるリビング・ダイニング・テラス、3階はホテルライクな主寝室とウォークインクローゼット、4階には子ども部屋や書斎、セカンドベッドルームが配されています。限られたフロア面積を最大限に活かし、収納と開放感を両立させる工夫が随所に見られます。
このプロジェクトは、2023年5月に台湾で完成。デザインの研究段階から「自然の静けさ」をテーマに掲げ、木材や光、動線の重なりによる空間の深みを追求しました。2階のリビングとダイニングの間にあった手すりを撤去し、より一体感のある社交空間を実現。階段は安全性と美観を両立させるため、素材や形状にこだわり抜かれています。こうした創意工夫が評価され、2025年にはA’ Design Awardのブロンズ賞を受賞しました。
「Sunlit Path」は、光と素材、動線が織りなす上質な住空間です。朝の柔らかな日差しに包まれ、ホテルのような非日常感を味わいながら、家族やペットと自然体で過ごせるこの邸宅は、現代のライフスタイルに調和する新しい「癒やしのかたち」を体現しています。都市と自然、洗練と温もりを両立させた住まいの在り方が、今後の住宅デザインに新たな指針を与えることでしょう。
プロジェクトデザイナー: Debby Chen
画像クレジット: DJ PLUS Design Interiors & Construction
プロジェクトチームのメンバー: Debby Chen
プロジェクト名: Sunlit Path
プロジェクトのクライアント: DJ PLUS Design Interiors & Construction