犬と飼い主の絆を深める革新的ドッグウォッシュステーション

ストレスフリーな洗浄体験を叶える「Shake Off」のデザイン哲学

「Shake Off」は、従来のドッグウォッシュステーションが見落としがちな犬の心理的・感情的ニーズに着目し、洗浄時間を遊びと信頼のひとときへと変えることを目指して開発された。Luigi Ippoliti氏とRosita di Mizio氏によるこのプロジェクトは、ペットデザインの専門的な知見と最先端の製造技術を融合し、犬のウェルビーイングと飼い主との絆を重視した新たなアプローチを提案している。

「Shake Off」は、ズーアントロポロジー(人と動物の関係性)に基づく設計思想を採用し、犬と飼い主の間に生まれる信頼や安心感を重視している。従来の洗浄設備では、犬がストレスや不安を感じやすいという課題があったが、本製品はその点に着目し、洗浄体験をより快適で楽しいものへと昇華させている。

本体にはリサイクル素材であるr-PETG(ガラス繊維30%配合の再生ポリエステル)が使用されており、強度とサステナビリティを両立。UV耐性にも優れ、屋外設置でも高い耐久性を発揮する。さらに、LFAM(大型積層造形)3Dプリンティング技術を用いることで、現地での製造が可能となり、輸送や組み立てのコスト・環境負荷を大幅に削減している。

「Shake Off」は、犬が自らステップを使って洗浄エリアにアクセスできる設計が特徴。これにより、犬の自主的な行動が促され、洗浄時のストレスが軽減される。さらに、全面ガラスの可動式サイドウォールが設けられており、犬が飼い主やオペレーターと視覚的にコミュニケーションをとることができる。これが犬の好奇心や社会的交流を刺激し、信頼関係の構築をサポートする。

操作面では、サーモスタットミキサーによる温度調整や、犬自身が足で押して水流をコントロールできる機能を搭載。これにより、洗浄が単なる義務ではなく、遊び心あふれるインタラクションの時間へと変わる。排水はフィルター付きのドレインで毛詰まりを防ぎ、メンテナンスも容易。内蔵の乾燥システムやタオル収納用の引き出しなど、細部にまで配慮が行き届いている。

本プロジェクトは、獣医行動学者やドッグトレーナーへのインタビュー、現場観察などのフィールドリサーチを通じて、機能性と美しさを兼ね備えたデザインを追求。2025年にはA' Design Awardのペットケア部門でIron賞を受賞し、実用性と革新性が高く評価された。

「Shake Off」は、犬と飼い主の双方にとってストレスの少ない洗浄体験を提供し、日常のケアをより豊かなコミュニケーションの場へと変革する。ペットとの暮らしをより快適に、そしてサステナブルにしたいと考えるすべての人に、新たな選択肢を提示している。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Luigi Ippoliti and Rosita di Mizio
画像クレジット: Luigi Ippoliti and Rosita di Mizio
プロジェクトチームのメンバー: Luigi Ippoliti Rosita Di Mizio
プロジェクト名: Shake Off
プロジェクトのクライアント: Luigi Ippoliti and Rosita di Mizio


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